不誠実な広告主に安易に飛びつく広告代理店
ネットのプロモーションに多額の広告予算を投入する美容・健康関連商品の販売会社は、広告代理店にとっては「太い客」と言えます。「薬機法」を遵守したクリエイティブ(ランディングページ、バナーなど)でプロモーションを展開している広告主であれば、問題はないでしょうが、「薬機法」スレスレ、または「薬機法」無視をするような広告主に対しては、広告代理店はしっかりと指摘をするべきだと思います。
ただ、「薬機法」の遵守の必要性を指摘すると広告表現が弱くなるので、それで商品が売れるのか? という話になり、商品を売ること、広告予算をもらうことを優先することになってしまう。結局は広告主の言い分を許容してしまうため、結局、広告主の言いなりなり、今回のような事件を引き起こす原因となります。広告代理店がそのような不誠実な広告主を相手にしなければ良いのですが、目先の売り上げ、利益に目がくらみ手を出してしまっているというのが、業界の実状です。
WEBマーケティング業界の中には、美容・健康関連のクライアントを専門に事業を展開している広告代理店はたくさんあります。私の著書『改訂版 ウエブマーケティングという茶番』でも指摘したが、レポートや請求をごまかす広告代理店は、美容・健康関連のクライアントを専門としていて、不誠実な人が多く、二度と一緒に仕事をしたくありません。
さらに最近増えてきているのは、タチの悪い広告代理店が自社で美容・健康関連商品の販売を始めているのです。それはなぜか? プロモーションのノウハウがあるので、自分たちで商品を作り販売すれば儲かると考えるわけです。彼らは、売れる商品を知っているので、その売れている商品を模倣した商品を作り、自社のプロモーションノウハウを駆使し、売り上げを伸ばしているのです。
そのような会社や商品の見分け方の一例ですが、運営会社の住所を検索して調べてみてください。その多くは後発組なので、会社のホームページなどはないので、その時点で怪しいのですが、その住所に広告代理店が存在しているケースがあります。その場合は、広告代理店が販売している商品の可能性があり、本業として美容・健康の事業を展開しているわけではないので、消費者としてしっかりと見極める必要があると思います。