ウェブマーケティング業界は楽して儲けようという人が多いと指摘するのは後藤ブランド社長の後藤晴伸氏だ。「高い費用をかけても売り上げは伸びなかった」「報告書を読んでも、担当者に聞いても何をしているのかわからない」「契約したとたん対応が悪くなった」……。同業者にとって耳の痛いウェブマーケティングの実態を暴き、本当の魅力を伝える。本連載は後藤晴伸著『増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番』(幻冬舎MC)の抜粋原稿です。

解約されたら次を探す無責任な営業スタイル

一方で、頭が切れてウェブにも詳しく、広告宣伝の経験もかなりあるという優秀な担当者が営業にやって来る会社もあります。ところがこの人なら大丈夫と思って任せた途端、実際に担当につくのは経験の浅い若手の社員。それっきり、信頼を置いていた優秀な担当者は一切顔を出さなくなります。

 

どこの会社でも本当に優秀な人の数は限られているので、この営業担当がすべてのクライアントを担当するわけにいかないという事情はあるでしょう。それでも未熟な若手の面倒をみるわけでもなく、また引き継いだ社員も何十社もクライアントを抱えて、結局はろくな対応もせずに放置してしまうというのが通例です。

 

これらは今、ウェブマーケティング業界でよく見られるパターンとなっています。クライアントが成果を得られるかどうかは二の次です。解約されてもしかたない、また次の契約を取ってくればいいと割り切っているのでしょう。ウェブにしてもマーケティングにしても、目に見える物を売っているビジネスとは異なり、素人には分かりにくい話です。そこにつけ込んで次々とカモにしているのです。

 

ここまで紹介してきたのはかなり極端な事例だと思われるかもしれませんが、ウェブマーケティングの広告代理店といえばここ、リスティング広告ならあそこといわれているような有名な会社でも、似たようなことをしているところは多くあります。知名度があるから、会社が大きいからといって安心はできません。

 

こうした会社を根絶しない限り、〝ウェブマーケティング〞の名をかたった茶番劇がなくなることはありません。

 

依頼者側のクライアントたちは、もちろんそんな内情は知る由もありません。

 

うまくいかなければ、お金を払って任せているプロに解決してほしいと思っています。しかしそんな当然の要望に応えていない広告代理店やSEO会社、ウェブ制作会社などが、ウェブマーケティング業界には数多く存在しています。

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