兄弟で仲よく事業を継いでほしかった父だが、兄によるクーデターが勃発!? 本記事は、和田晢幸氏の著書『たった半年で次期社長を育てる方法』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

最悪の結末を迎えるくらいならば……

仲たがいで分裂してしまえば、肉親ゆえによけいに相手に対する憎悪が高まり、同じ土俵で打ち負かしてやりたいと考えるようにもなりがちです。そのような、いわば最悪の結末を迎えるくらいであれば、会社を分社化し、それぞれが独立して事業を行える環境を事業承継時に整えてやればいいのです。

 

もしどうしても兄弟一緒にやらせたいというなら、社外から呼び寄せた事業主を立てて、兄弟をその下につけるなどの手を打つ必要がありますが、いずれにせよこのケースのように、経営者タイプも職種タイプも異なる兄弟であると、いつかは物別れになる可能性があることは覚悟しておかねばなりません。

 

引き継ぎマニュアルでいうなら、まず後継者の分析をきちんと行うこと。後は、分社化という手法があることを知ったうえで、「自分の棚卸」で明らかになった自らの要望とどう折り合いをつけるかを探っていく必要があります。

事例が教える5つの格言

その1:「兄弟げんか」が企業分裂に繋がることがよくある現実を知るべし

 

その2:兄弟であっても性格が合わねば共同経営は難しい

 

その3:わが子だから何でもわかった気でいると足元をすくわれることがある

 

その4:後継者が自分の意思を継いでくれるか、慎重に判断すべし

 

その5:分社化という手段が有効なこともあると知るべし

 

 

たった半年で次期社長を育てる方法

たった半年で次期社長を育てる方法

和田 哲幸

幻冬舎メディアコンサルティング

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