それを聞いて、ネーミングも変えて、パッケージを大リニューアル!それが「今夜は焼肉じゃ」です(【画像】「焼肉のたれ」、衝撃のビフォーアフター、参照)。そう、ネーミングにお孫さんのせりふをそのまま採用したのです。
「焼肉のたれ」では、競合他社の商品に埋もれてしまうので、消費者に呼びかけるような「今夜は焼肉じゃ」として差別化を図ったのです。メインカラーだった食欲減退色の青もやめ、食欲増進色である赤や茶をメインに採用しました。そして、会長のイラストも入れて優しさ・温かみを伝えます。
リニューアル後、この商品は右肩上がりで売上を伸ばし、2016年には6倍の売上を達成し、地元の新聞にも掲載されました。売上が伸びると、社員の士気も高まります。その後、お持ち帰りの1本入り箱、贈答用の2本入り箱などのシリーズ商品も開発。
2018年に85歳を迎えた会長に会ったとき、「どのくらい売上を伸ばしたいですか?」と聞くと「まだまだ、今より倍にするじょ」と目をキラキラしながら語ってくれました(2018年は売上8倍にまでなりました!)。
パッケージを変えたことで、85歳の松本会長はさらに大きな夢を見つけたのです。
松浦 陽司
株式会社パッケージ松浦 代表取締役社長
※本連載では、世界でただ一人の“パッケージマーケッター”松浦 陽司氏の著書『売上がグングン伸びるパッケージ戦略 赤字商品が大ヒット商品に化ける!!』から一部を抜粋して、売れるパッケージの秘密について解説します。