年金30万円の両親…「貧乏くじね」父死後の年金額に娘は絶句

※本記事は、2015年11月25日刊行の書籍『老後の財産は「任意後見」で守りなさい』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

親の介護費用を誰が出すかで険悪に

〈事例1〉

 

A子さんは80代の女性です。認知症が進行して、自分の身の回りのことはもちろん、家族のことも認識できなくなり、人との会話も成立しない状態になったため、現在、介護付き有料老人ホームに入居しています。A子さんには夫と3人の娘がおり、ホームに入居する前は、夫、離婚して家に戻ってきた次女との3人暮らしでした。

 

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A子さんの入居費は毎月30万円で、夫の年金から支払われています。夫は大学卒業後、一部上場企業に勤務し、定年まで勤め上げたので、夫が生きているうちはA子さんの入居費を年金でまかなうことができます。

 

私は気が気じゃなかった。
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

しかし、父親と一緒に暮らしている次女は、気が気ではありません。それには2つの理由があります。

 

一つには、父親の方が先に死去した場合、遺族年金に切り替わって年金額が減るため、年金だけでは足が出てしまうこと。もう一つは、「父親まで施設に入ることになったらどうしよう」ということです。

 

両親には1000万円の預貯金がありますが、それを使い果たしたら、自分たち子どもが分担して、父親の年金では足りない分を補うしかありません。そこで、姉と妹に相談したところ、妹である三女から思いがけない答えが返ってきました。

 

「私はお金は出せない」

 

と言うのです。三女は子どもを連れて離婚しています。公的な資格を持った仕事に就いてフルタイムで働いている上に、結婚していたとき双方の親がかなりの額を援助して建てた家に住んでいることもあり、経済的にそれほど困窮しているとは思えません。

 

「私にばかり親を押し付けて、お金を出せないとは何ごと!」

 

と、次女は怒りを隠せません。

 

A子さんの場合、比較的入居費の安価な特別養護老人ホームに申し込みをしたときは、すでに1000人の予約待ちという状況でした。

南青山 M’s 法律会計事務所 代表社員
一般社団法人社長の終活研究会 代表理事 弁護士
公認会計士

弁護士・公認会計士。南青山M’s法律会計事務所代表。芦屋大学経営教育学部客員教授。
1973年愛媛県生まれ。1995年一橋大学経済学部卒業。2006年成蹊大学にて法務博士号取得。1995年監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)入社、上場企業の監査、M&A等に携わる。その後、会計事務所、法律事務所勤務等を経て2009年に南青山M’s法律会計事務所を設立。個人、企業にとって身近な法律問題はもちろん、税務問題、会計問題、それらが絡み合う複雑な問題についても、冷静に問題を分析し、依頼者にとって最も利益となる問題の解決方法を提案、実践している。著書に『ドロ沼相続の出口』『老後の財産は「任意後見」で守りなさい』(幻冬舎)、『今すぐ取りかかりたい 最高の終活』(青月社、共著)。

著者紹介

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眞鍋 淳也

幻冬舎メディアコンサルティング

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