知識のない投資家が陥る「嘆き売り」負のスパイラル
つまりそれは最先端の知識を常に取り入れる姿勢ということになります。専門家が推奨していたとしても、何をやっているのか分からない会社に手を出してはいけません。せめて、どういうことを商売にして儲けを出している会社なのかは知識として仕入れましょう。
具体的には、会社のホームページにアクセスしたり、会社四季報などの株式関連書籍で銘柄データを見たり、実際に商品やサービスに触れてみたりするべきです。会社の本質的な部分を知ることで、その会社の将来の姿が見えてくるはずです。今はまださほど利益を出せていなくても、時価総額が小さくても、その会社に出資したくなる気持ちが強まることでしょう。
知識と本質を得て、未来のストーリーを描いて出資した銘柄なら、その想定していたストーリーがぼやけてしまうような予想外の出来事に直面しない限り、つまり会社の経営が順調に推移している限りは、売却するようなことはしないはずです。これを継続していれば、安値で買い高値で売って儲けを得るという、理想の資産運用が実現できます。
会社の中身をよく調べないで投資をしていると、少しでも株価が下がってきたら「何かあるんじゃないか」とネガティブ思考に侵されてしまい、手放してしまいます。そしてそんな嘆き売りは負の連鎖を生み、株価はみるみる下がっていきます。株価は投資家たちの心理次第で大きく揺れ動くのです。
そのようなスパイラルのなかでも、会社の本質を見極め、成長ストーリーが変わっていないことを確信しているのであれば、売る必要はありません。むしろ安値をチャンスと見て買い増しをするくらいの心意気を持つべきでしょう。
以上が投資で損をしないための超基本的な思考になります。
次回は月曜日(7/27)配信。
※本記事は書籍『株オタクの現役IFAが指南!本当に儲かる「株」講座』を抜粋したものです。
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原田 茂行
IFA/自由が丘財産コンサルタンツ合同事務所代表/一般社団法人シニアウェルスライフ協会代表理事