「たまたま運が良かっただけ」も相当数いる事実が…
要は参入することを決めたきっかけが重要であり、「安いと感じた」からではなく、「儲けられるらしい」というきっかけで始めたのでは、高値で買ってしまう可能性が高いのです。これは株式投資だけでなく、不動産投資や投資信託などさまざまな投資に共通しています。
2017年ごろの話であれば仮想通貨にも同じことがいえるでしょう。
実際、仮想通貨で巨額の資産を築いた「億り人」と呼ばれる人々が誕生しましたが、彼らがテレビなどで取り沙汰された直後にはもうピークを越えていて、仮想通貨は下落していきました。そのタイミングで高値の仮想通貨をつかんだ新規参入者は、皆損をしているはずです。
■成功者の大儲けは「たまたま」かもしれない
仮想通貨で本当に「億り人」となれた人というのは、仮想通貨が注目を浴びる前から買っていた人たちです。
株式投資でも100万円を1億円にした投資家は存在します。彼らも話題を集める前の安値の段階から各銘柄に注目していたから、大きな儲けを出すことができたのだといえます。着眼点の鋭さ、トレンドの最先端に乗れたことが勝因でしょう。しかしその一方で、運が多少なりとも貢献したことは否めないのも事実です。
宝くじとはいわないまでも、投資で大儲けをした人のなかには「たまたま運が良かっただけ」という人もいるはずなのです。
そういったたまたまタイミングに恵まれて莫大な財産を築いた成功者が、かつての成功体験を武器にして、その手法を商売道具に使っていたりします。
実績は事実でしょうが、成功したのは時代が味方してくれた面が大きく、彼らの成功手法を真似たとして、ほかの投資家たちも同様に稼げるかというと、それはまったく別の話になると思います。残念ながら、世の成功者たちの後追いをしても、結果を出せるケースはまれといえるでしょう。
■基本3原則は「知識、本質、ストーリー」
損をしないためにはとにかくトレンドの最先端を狙い撃つこと、高い値がつく前に出資を決めることです。