「儲かっている社長」には必ず儲かる理由があるという。そば屋の住み込みから160億円を超える不動産を所有するまでになった税理士大家の鳥山昌則氏の『家賃収入11億円の税理士大家がこっそり教えるお金の増やし方』(現代書林)から一部を抜粋し、どんどんお金を増やす人の考え方や行動特性を紹介する。

「運も縁も実力のうち」は本当か?

私は不動産物件をご縁で購入することも決して少なくありません。

 

先日、私が経営、税務相談に乗っている不動産事業の経営者から電話が入りました。

 

この社長が東京に出張に来て赤坂を歩いていたら、人だかりがあるのでのぞくと、アパホテルの有名な社長、元谷芙美子氏がいたそうです。

 

東京進出に興味があった社長は、中に入り元谷氏と話をすると、アパグループで仲介しているマンションの紹介をされたのです。

 

社長は買うべきかどうするか迷って私の携帯に電話をしてきたのです。

 

物件の詳細を聞くと、場所や物件そのものは悪くはない。

 

でも、特に値段が安いわけでも高いわけでもないため、すぐに購入を決意するほどではなかったのでしょう。

 

社長は、ここで断ってしまうと、せっかくのご縁を断ち切ってしまうように感じて相談してきたのです。

 

私は社長に「どうしても、買う気にならないときは、後ろに私が控えていて買ってもいい」と伝え、一緒に元谷社長に会いに行きました。

 

そして結局、私が購入することになったのです。

 

幸いにも、全額融資をしていただける信用金庫が見つかり、スムーズに手続きは終わりました。

 

前にも書いたように、アパホテルの社長である元谷芙美子氏は、私と同じ福井県の出身です。さらに、亥年生まれで血液型はO型と、共通点がたくさんある。

 

私は、区分所有をあまり買わないのですが、このときばかりは「縁と運」を感じて購入したのです。

 

元谷社長には、人生を応援するメッセージが書かれた色紙をたくさんいただき、事務所員と信用金庫の職員さんも大喜びだったことを覚えています。

 

もう一つ、エピソードがあります。

 

鳥山家のルーツは、鎌倉幕府を倒した新田義貞公が福井に遠征中、討ち死にし、その家来であった先祖が落ち武者となって勝山に住むようになったと考えられます。私は7年ほど前、義貞ゆかりの地、東京・国分寺市の分倍河原で売り出されていた古いマンションに強い縁を感じ、購入を決めました。しかし築後40年の物件、返済期間がとれないため、どこの銀行も融資してくれません。

 

ところが、縁を感じて購入を決めた私の熱意を、売主の取引先だった信用金庫がくんでくれ、ついに購入できたのです。現在も利回り10%以上、満室賃貸ができています。

 

「運」や「縁」というと、どこからか転がりこんでくるもので、いつ、誰のところに来るかわからないと考える人が少なくありません。

 

でもよく「〝運〞も〝縁〞も実力のうち」というでしょう。

 

私は、成果に結びつける素養と努力を欠かさない人のところに、「運」や「縁」は引き寄せられると思っています。すなわち、「お金持ち」とは「お金持ちであることを勝ちとった人」なのです。

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