株式投資、FX、不動産投資など、さまざまな投資を自ら実践してきた医師が語る、不透明な時代を生き抜くためのお金の知識。本連載は、現役の医師で、大見医院院長の大見貴秀氏の書籍『失敗から学び続けた、資産家ドクターの投資術』(クロスメディア・パブリッシング)より一部を抜粋し、医師に最も適している資産形成法を教えます。※「医師×お金」の総特集。GGO For Doctorはコチラ

不動産投資の5つの特徴とは?

不動産投資には他の投資とは違う特徴がいくつかあります。

 

(1)不動産投資は「長期安定型」の投資である

 

株式投資、投資信託、FXなどの投資は、相場が安いときに買って高いときに売ることで利益を得る投資です。相場の値動きは激しく変動しますから、その変動に素早く対処して売却するチャンスを逃さないようにすることが大切です。したがって、早くまとまったお金がほしいという人に向いている「短期集中型」の投資だといえます。

 

これに対して不動産投資は、短期間で値動きが変動することはないので、すぐに売却しても利益は出ません。長く持っていることで価値が出てくる「長期安定型」の投資なのです。

 

(2)不動産投資は手間がかからない

 

不動産投資は、値動きが日々変動することはなく、知識がなくても運営ができるという点がメリットになります。不動産運用の経験がなくても、客付け(入居者募集)や物件管理のプロである不動産管理会社を頼ることができます。物件の選定に関しても、信頼のおける仲介業者を見つけることができれば、破たんの可能性の少ない優良物件を探し出すことも可能です。もちろん不動産運営の知識があるに越したことはないのですが、専門的な知識がなくても成功できるところが大きな特徴の一つです。

 

 

(3)不動産投資は投資対象が実物である

 

株式投資、投資信託、FXなどは投資の対象がお金の数字です。その数字が動くことで相場が成り立っている、いわばデジタル感覚の投資です。数字は自分の手の中で確かめることはできません。モノとして握っているという実感がないのです。

 

これに対して不動産投資は、投資対象としての物件を現実に確かめられるので、自分が資産を手にしているという実感があることも、私にはよかったです。

不動産投資では自分が物件の価値をプラスにもマイナスにもできる。
不動産投資では自分が物件の価値をプラスにもマイナスにもできる。

(4)不動産投資は借入れができる

 

株式投資、投資信託、FXなどの投資は、金融機関に資金の借入れを頼んでも貸してくれません。なぜなら、それらの資産は担保としての価値がゼロになる可能性があるからです。

 

不動産投資をするにあたっては、多額の資金が必要になりますが、これを全額自己資金から捻出することは、ほとんどありません。不動産は実物資産であるために、金融機関から融資を受けられるからです。また、医師は社会的地位と安定的な収入があるということで、金融機関からの評価が高くなる傾向にあります。医師という職業が融資の可否を決める際に有利に働くことも、不動産投資との相性が良い理由の一つではないかと思います。

 

(5)不動産投資は事業経営である

 

不動産投資は、物件を所有する投資です。投資したあなたは、一棟マンションもしくは区分の賃貸物件のオーナーになるわけです。オーナーとして、所有する物件が傷んでいないか、住んでいる人がきちんと家賃を払ってくれているか、入居者が出ていったら次の人をどのように探すか、などさまざまな気配りをしなければいけません。それは、賃貸管理という一つの事業経営を行っている、といっていいでしょう。

 

株式投資、投資信託、FXなどの投資には、事業経営という要素は全くありません。自分の手間はかからないが、不動産投資の投資家は事業経営者である、ここは不動産投資が他の投資とは違う最も大きな特徴です。

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失敗から学び続けた、資産家ドクターの投資術

失敗から学び続けた、資産家ドクターの投資術

大見 貴秀[著] 植田 幸[監修]

クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

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