どこの街に住むかの選択は、仕事やプライベートに大きな影響を与える。さらに家賃が家計支出の大きなウェイトを占めることを考えると、居住地は資産形成までも左右するといえる。総合的に考えて住みやすい街はどこなのだろうか? 20代後半から30代前半の単身会社員の住み心地を考えていこう。今回取り上げるのは、常磐線「亀有」駅。

『こち亀』で人気の「亀有」…下町情緒は減少

「亀有」駅は、東京都葛飾区に位置するJR常磐線各駅停車の駅であり、東京メトロ千代田線直通電車も停車します。1日の乗降客数は約4.2万人で、近年は増加傾向にあります。

 

亀有の地名の由来を考えたとき、「どんな亀がいたんだろう?」と思う人もいるかもしれません。しかし実際にこの地に亀がいた、というわけではなく、地域一体が亀の背中、つまり甲羅のように盛り上がった土地だったため「亀」に関係した地名になったのです。

 

室町〜戦国時代まで、この地は「亀」の背中のような形を「成(な)す」ということから「かめなし」と呼ばれていました。亀はなかったわけです。しかし「なし」は「無」とも表記され、物事を否定する言葉であることから忌まれる傾向にありました。そこで1644年に作成された江戸幕府の地図では、「無」の反対である「有」に変え、「かめあり」と記すようになりました。

 

1276年に創建された「亀有香取神社」では、地名にちなみ、狛犬ではなく狛亀が出迎えてくれます。口を開いた阿形(あぎょう)と口を閉じた吽形(うんぎょう)になっていて、その見た目は、亀とネッシーを足して2で割ったような姿をしています。

 

どこまでも「亀」にちなんだ亀有ですが、もう一つ、有名なものがあります。亀有といえば、多くの人が思いつくであろう漫画『こちら葛飾区亀有公園前発出所』。実際にそんな交番は存在しないというのはよく知られた話ですが、駅周辺には登場人物にちなんだ像が設置され、現在、15体ほど、亀有を訪れる人を出迎えてくれます。

 

 

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もともと、亀有地域は、日立製作所や第一三共などの工場が立地する工業地域でしたが、これらの工場が移転した現在は、下町らしさを残す街になっています。

 

しかし、亀有と聞けば「ザ・下町」というイメージを抱くかもしれませんが、駅を降りると、イメージとのギャップに驚く人が多いことでしょう。葛飾区内でも有数の商業地域である亀有では、近年、再開発が進行。にぎわいの中心となる南口には4棟の商業ビルやマンションなどを擁する「リリオ商店会」が開業。核テナントとしてイトーヨーカドーが出店しています。さらに南口より徒歩5分、環状7号線を渡った先には、日本板紙亀有工場跡地に大規模ショッピングセンター「アリオ亀有」があります。イトーヨーカドーや120以上の専門店、シネマコンプレックスからなる大規模な商業施設です。

 

意外にも洗練された雰囲気の亀有ですが、もちろん下町らしさも残っています。駅の北口には「亀有北口一番街商店会」、南口には「亀有銀座商店街」「亀有中央商店街」など、駅周辺には地元密着型の個店が中心となった6つの商店街が広がります。また南口の右手にあるちょっと怪しげな路地裏は、もともと、「亀有楽天地」と呼ばれた赤線地帯。戦後、40軒ほどの特殊飲食店があったといわれ、いまでもスナックや居酒屋などの飲食店が集まるディープスポットです。

 

 

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