どこの街に住むかの選択は、仕事やプライベートに大きな影響を与える。さらに家賃が家計支出の大きなウェイトを占めることを考えると、居住地は資産形成までも左右するといえる。総合的に考えて住みやすい街はどこなのだろうか? 20代後半から30代前半の単身会社員の住み心地を考えていこう。今回取り上げるのは、東武伊勢崎線「竹ノ塚」駅。

「竹ノ塚」を象徴する、駅南に広がる歓楽街

「竹ノ塚」駅は東京都足立区にある、東武鉄道伊勢崎線の駅です。東京のなかで北端に位置する駅のひとつで、各駅停車しか停まりません。1日の乗降客数は7万人強。以前はさらに多い乗降客を誇っていたそうですが、2008年日暮里・舎人ライナーが近隣に開業し減少しました。

 

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「竹ノ塚」の地名の由来は、周辺一帯から古墳(≒塚)が発掘され、高台に位置していたから「高い塚」から「竹ノ塚」となったとか、竹が自生していたから「竹ノ塚」と呼ばれるようになったとか、諸説あります。竹ノ塚駅近くにある白旗塚史跡公園には、1062年に源頼義・義家が奥州反乱を鎮圧する戦いで、この塚に源氏の旗である白旗を立てて戦ったという逸話が残っています。いずれにせよ、由緒ある地名だといえるでしょう。

 

「竹ノ塚」駅の東口を出ると、ロータリーを囲むように、1階に店舗が入る、昔懐かしい巨大な集合団地がそびえ立っています。さらにその南側には、都内でも最大級といわれるフィリピンパブの歓楽街、通称「リトルマニラ」が広がっています。ロータリーの向こう側に広がるのは、「竹ノ塚 カリンロード商店会」。地域活性化とイメージアップを狙い、植林したカリンの木にちなんで、1988年、昭和63年に、竹ノ塚東口商店街から改名したそうです。

 

「ピーコック」や「イトーヨーカドー」のほか、全国区のドラッグストアや100円ショップ、飲食チェーンなど、お馴染みの店が集積する一方で、地元密着型の個店が集積し、平日の夕方には多くの買い物客でにぎわいます。

 

日が暮れて夜になると、「竹ノ塚」駅東口エリアは、また別の顔を見せてくれます。周辺に居酒屋やスナック、パブが多く、昼間とは別のにぎわいをみせます。駅南エリアのフィリピンパブの集積エリアとともに、竹ノ塚周辺の治安を不安視する声がよく聞かれるのは、このようなエリアの特性からでしょう。

 

 

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