「はたらくときは他力本願が重要」といえる、これだけの理由

人材育成のコンサルティングを担う株式会社Legaseedの代表・近藤悦康氏は、著書『はたらくを、しあわせに。』(クロスメディア・パブリッシング)にて、「はたらくということは自分の時間(命)を有意義にするためのもの」と説いています。同氏の考える「仕事で大切なこと」とは、一体何でしょうか。

「やること」を決める前に、「やらないこと」を決める

ベストコンディションをつくる自己管理~時間管理

 

1日24時間の使い方が、私たちの未来を決めます。時間がうまく使えていないと、成果が生まれません。自分の持っている時間を効果的に使うために、ぜひ次の3つを実践してください。

 

1.無駄をなくす

 

1日の過ごし方をチェックして、自分の創り出したい理想を実現するにあたって、あまり意味を持たない時間を取り払います。「やること」を決める前に、「やらないこと」を決めることが重要です。

 

たとえば、スマホチェックの時間です。ポップアップ機能を使うと、LINEやメール、アプリなどの通知が画面に表示され気になりますが、私はポップアップ表示を使いません。自分が意図しない時間に意識が奪われないようにするためです。

 

その上で、LINEやメールのチェックをする時間を決めています。私は1日3回と決め、他の時間には一切見ないようにしています。即対応が必要な緊急の連絡は、電話にしてもらうことを関係者に共有しています。

 

移動時間を減らすのもお勧めです。私は、通勤には電車を使わないでいい場所に住むようにしています。満員電車でストレスを感じることも防げるので、職住近接は重要です。

 

個人的な決め事としては、夜は頭が冴えないため、19時以降業務はしないことにしています。夜の会合や懇親会に参加しても、遅くても23時までには退出します。ダラダラ場に流され、時間を使うことをしたくないので、社内の会議も必要最小限、必要最少人数で行います。場合によっては映像でミーティングをして、集まるための移動時間もなくします。

 

また、「これをするならここ」という場所や人を決めるのもお勧めです。私は、髪を切るならこの人、接待で和食ならここ、社員を楽しませるならここ、自分に合ったスーツを買うならここ、ゆっくりリラックスするならこの宿、というようにお気に入りリストを作成しているので、決定に時間をかけて迷うことがありません。

 

ただ、そのリストの質が相対的に下がってしまっては意味がないので、定期的に新しい情報を仕入れることや、新規開拓も意識的に行うのが大切です。やるべきことに集中できる環境を、自分でつくるために、まずは今やっていることの中から、やらないことを決めてください。

 

2.効率を上げる

 

次は、今やっていることの生産性、スピードを上げていきましょう。たとえば、都内のビジネスパーソンであれば、スマホにSuicaを入れるのが必須です。切符を買う時間がもったいないですし、チャージもいちいち改札機でせずに、クレジットカードを登録すればスマホ上で自動的にできるようになります。

 

よく出張がある方は、スマートEXなどの新幹線予約アプリを入れましょう。自由席と同じ金額で指定席に乗れますし、ポイントをためるとグリーン車にも乗れます。新幹線の改札もスマホ対応になって、券売機やみどりの窓口を使わなくてよいのでスムーズです。

 

レガシード全体でやっており、みなさんにもぜひおすすめしたいのが、自分の予定を入れたカレンダーなどをクラウドでチームメンバーと共有することです。そうすれば、自分以外のメンバーが関わる予定などの調整でも、どこに入れてもよいかが明確になるので、細かいやりとりなしでアポイントが決められます。

 

仕事そのものの生産性については、あるタスクに取り掛かる前に、「何時までに仕上げる」と決めてやってください。これが、効率アップの秘訣です。

 

人間は、期限を決めないとダラダラ取り組みやすいものです。新人のときはストップウォッチを置いて仕事をするといいでしょう。一日の時間割を決めて仕事にとりかかることは、基本中の基本です。

 

私生活でできる工夫もたくさんあります。私は、自宅に朝回収に来てくれて、数日後に宅配ボックスに届けてくれるクリーニングのサービスを使います。スーツなどの洗濯物を、クリーニング屋さんに持っていったり、取りに行く時間を年間トータルで考えると相当なものです。

 

他にも、複数の目的を同時に果たせるように、同時並行でできることを考え、実践するようにしています。たとえば、食事をしながら相談に乗る、電車に乗りながら本を読む、公園で子どもと遊びながら朝食をとる、などです。

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3.時間を増やす

 

自分の時間は24時間です。そして、できることにも限りがあります。そこで大切になるのが、本来自分がしなければいけないことを、自分以外の人にやってもらう考え方です。そうして自分の活動量を増やすことで、理想の状態をつくりやすくなります。

 

たとえば、本連載の書籍(『はたらくを、しあわせに。』)の出版もそうです。もし書籍がなければ、この内容を社員に伝えるとき、一人ひとりに話さなければならず、膨大な時間を要します。書籍を書き上げるためには、かなりの時間やエネルギーを使うわけですが、でき上がると書籍が自分を代弁して、独り歩きしてくれるのです。

 

メンバーを育てることも同様です。後輩が同じくらい成長すれば、自分がやっていた仕事を任せて、違うことに時間を割けるようになります。

 

また、自分にない実力を持つ人の力を拝借することも大切です。なんでも自分でやろうとする人は時間貧乏になりがちです。

 

「なんでも自分で」が時間貧乏を招く
「なんでも自分で」が時間貧乏を招く

 

これは、無条件にできることではないので、協力してもらえる人間関係の構築も、普段から意識してやっておく必要があります。大切なのは、協力をしてもらう前に相手の力になって、良い意味で貸しをつくっておくことです。

 

時間を増やすためには、お金で時間を買う発想も大切です。私は、都内の移動は極力タクシーを利用します。移動時間の削減になる上に、タクシーの座席で仕事や電話もできます。特に夏場は、歩いて汗をかいた後、発汗が落ち着くまでにかかる時間やストレスを考えると、涼しいタクシーで移動するほうが、明らかに良いパフォーマンスが出せるので、お金を使うだけの価値があると思います。

 

子育てをしながら働いている女性であれば、家事代行サービスを活用することもおすすめです。全部自分でやろうとするとストレスもたまります。自宅がきれいになり、気になっていることが片付くと気分が晴れます。

 

子どもがいて、子育てをメインで担当していない男性は、家事代行費を負担してでも、自分からそういった提案をする意識を持ってください。家事は奥さんがするものという発想を変えて、パートナーの大変さを理解しなければなりません。

 

ストレスを減らし、自分が使える時間を増やせるなら、お金を使っても、無駄使いにはなりません。

 

「Time is Life」。時はお金より大切な命そのものなのです。

 

はたらくが、しあわせになるチェックリスト「時間管理」

 

① スマホで気になるポップアップは消すか、スマホ自体を見ない時間をつくる

② お気に入りリストを作成する

③ 自分の理想をつくるために役に立たない無駄な時間を1つ挙げて削減する

④ スマホに仕事の効率化を図るためのアプリを入れる

⑤  スケジュールをカレンダーに入れ、関係者に共有する

⑥ 仕事をするときは実施時間を決め、時間を意識して業務を行う

⑦ 同時並行でできることを1つ定めて、実行に移す

⑧ 自分が成長したら後輩を指導・育成し、自分の業務レベルを上げる

⑨ 自分に力を貸してくれる人や、協力してもらえるだけの仕組みをつくる

⑩ お金を支払えば解消できるストレスや、削減できる時間は、積極的にお金で解決する

 

 

近藤 悦康

株式会社Legaseed 代表取締役

株式会社Legaseed 代表取締役

1979年、岡山県生まれ。2009年enジャパン調査の学生が選ぶ「こんなプロになりたい大賞」において10位。独自の人材採用手法が、テレビや雑誌をはじめ多数のメディアにも取り上げられ、NHKの『クローズアップ現代』『ソクラテスの人事』『めざせ!会社の星』、テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』、FMラジオ・J-WAVEなどにも出演する。

2013年、株式会社Legaseedを設立。ゲーミングシミュレーション、アクションラーニング等を用いた人材採用や人材育成の仕組みを全国450社以上の企業に導入。研修の受講生は延べ8万人を超える。同社も創業6年目で社員30名でありながら年間1.7万人を超える学生が応募する人気企業に。「Rakutenみん就」において学生が選ぶ「2021年卒インターンシップ人気企業ランキング」では全企業中10位。また、人材業界では1位となり、『日経ビジネス』でも紹介された。

著書に『日本一学生が集まる中小企業の秘密』(徳間書店)、『社長のための、会社を潰さない人材採用術内定辞退ゼロ』(実業之日本社)、『伸びてる会社がやっている「新卒」を「即戦力化」する方法』(クロスメディア・パブリッシング)がある。

著者紹介

連載はたらくを、しあわせに。~社会人のための「働く」トリセツ

はたらくを、しあわせに。

はたらくを、しあわせに。

近藤 悦康

クロスメディア・パブリッシング

あなたにとって、はたらくことはしあわせですか? 1日のうち、寝る時間を除くと少なくとも活動時間の半分は「働く時間」です。しかし米国の調査会社によると、日本の「熱意あふれる社員」の割合はたった6%。働く時間が幸せ…

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