激動の時代に翻弄されず、豊かで安定した生活を送るためには、自身で資産形成をすることが必要です。本連載は、収益不動産経営コンサルタントの三木章裕氏の最新刊で、2015年8月に刊行された『空き家を買って、不動産投資で儲ける!』(フォレスト出版)の中から一部を抜粋し、各年代ごとにふさわしい不動産投資による資産形成法をわかりやすく紹介します。

優雅な老後のためには家賃収入「100万円」が目標

連載の第2回でお話しした、老後死ぬまで夫婦2人が、子供たちに資金的に迷惑をかけることなく豊かで幸せに暮らせるには、いったい老後どれくらいの収入があればいいかという話を思い出してください。

 

そこで出てきた数字は、毎月60~70万円が必要であると試算されました。賃貸不動産経営の家賃収入であれば維持管理に30%費用がかかるとして、毎月の家賃が100万円ほどあれば、60~70万円は残せる計算です。老後夫婦2人が豊かに暮らすにはこんなにも必要なのです。年金と退職金の蓄えと預金を取り崩しても、せいぜい20年ももてばいいところでしょう。

 

そこで前回の、50代で「虎の子の物件」を持っておくことという話が活きてきます。もしそのような虎の子の不動産を手に入れていれば、そろそろ返済も終わり、まともに家賃が入ってくる時期になっているはずです。

 

50代の時に話したように、家賃収入が毎月100万円得られる物件で、40年間は価値を落とさずに貸し続けられる物件を持っていれば、70代からあと20年は毎月100万円の家賃収入が手に入るはずです。

 

これなら老後の心配はいりません。あと20年は毎月100万円の家賃が手に入り、もし少しでも年金も手に入ればかなりゆとりのある老後生活が迎えられます。70歳くらいならまだまだ元気で、旅行でも趣味でもどんどん楽しめるでしょう。

「私たち夫婦は今からが青春」と言えるために・・・

私の友人の藤川さんは、賃貸マンションローンも完済して毎月200万円の家賃収入を得ています。ローン返済を終えて利益ばかり出るので、マンションの修繕や改装費にかなり費用をかけています。おかげで今も満室です。この物件は鉄筋コンクリート造(RC造)なので、あと20年はメンテナンスさえ怠らなければ十分貸し続けることができます。

 

これだけの収入があればこの藤川さんは、老後は安心です。年金なんかあてにしなくても大丈夫です。私はローン返済まで頑張ったご褒美旅行として、ご夫婦で海外旅行を勧めています。名目は海外不動産投資として旅行していけば経費でも落ちるはずです。老後を豊かで楽しく暮らすために頑張ってきたのですから、ぜひ元気なうちにいろいろ楽しんでほしいです。

 

藤川さんはこう話しました。

 

「長年家賃を蓄えてコツコツ返済を続けて良かったです。何度も家賃に手をつけようと考えた時もありましたが、今の状況を考えると完済以降、建物の改装等にかなり予算がかけられるようになりました。築年数は経過していますが、ほかの物件に比べて設備もメンテナンスもとても充実させることができ、近隣の新築マンションにも負けないくらい手をかけられるので、あと20年以上はまったく問題なく賃貸できると思います。

 

夫婦とも元気ですので、ローンを終えたこれからは、気持ちにも余裕が出てきたので、家賃収入を私たちのために使っていこうと思っています。周りのサラリーマンを定年した友人はとても生活を切り詰めて窮屈な暮らしをしていますが、私たち夫婦は今からが青春です。三木さんの言う通り海外不動産の視察に行ってこようと思います」

 

部屋には、海外の観光チラシが置いてありました。

 

このように老後を意識して虎の子物件を残せれば理想的です。

空き家を買って、不動産投資で儲ける!

空き家を買って、不動産投資で儲ける!

三木 章裕

フォレスト出版

日本は7軒に1軒の空き家(古家)があると言われています。今や社会問題にもなっている空き家ですが、少額で購入することができ、おしゃれなリフォームをかければ、高利回りのお宝賃貸物件になるのです。空き家不動産投資は今が…

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