30代は金融機関から見て「最も融資しやすい」時期
30代では、仕事も慣れて、結婚や自宅の購入も考える、これからの将来設計を考える頃です。そして、資産づくりをしようと思う人にとっても絶好のスタートの時期です。
もし、自宅購入のために住宅ローンを考えるなら、家賃を取れる賃貸部分をつくって家賃収入を得るような発想に転換してはどうでしょうか。自宅の購入時にいかにして資産を生み出せるか考えるべきです。
家賃収入で住宅ローンの支払いをすると、場合によると返済以上の家賃収入を得られます。一般的に住宅ローンは長期(20~35年)で借りているため、家賃収入のほうが住宅ローンの支払いを上回ることもあります。ローンの支払いを気にせずに生活できるわけです。
この世代は若くて給料も低い時期ですが、金融機関から見ると、一番期間も長く融資しやすい時期なので、とても資産を増やしやすい時期です。私も標準的には20年のローンを基準にライフスケジュールを考えていますが、30代ならもっと長期の30~35年期間のローンで購入を考えても良いでしょう。そのほうが月々の返済額は低くなるので、手残りのお金に余裕が出るでしょう。
30代は返済期間にも余裕がつくれて時間が味方してくれます。
30代なら投資の勉強時間もしっかり確保できる
また、不動産投資も勉強期間が必要です。いきなり大きな物件を買う必要はありません。巷の本屋さんに行くと、華々しく大きな融資を受けて、サラリー以上の家賃収入を稼いでいる大家さんの話であふれかえっています。これを真に受けて真似をしてはいけません。まずは小さな物件を1~2軒買って大家業の経験を積んでください。
【物件の見つけ方】
投資不動産を見つけるルートは、大きく分けて4つあります。
1.不動産投資ポータルサイト
2.不動産業者
3.競売・公売などの公的な物件
4.大家仲間から
1.不動産投資ポータルサイト
楽待(らくまち) http://www.rakumachi.jp/
健美家(けんびや) http://www.kenbiya.com/
アットホーム投資 http://toushi-athome.jp/
不動産投資連合隊 http://www.rals.co.jp/invest/
ホームズ不動産投資 http://toushi.homes.co.jp/
ほかに不動産投資としてのページはないですが、豊富な不動産情報を得る場合は、不動産業会の4団体が参加している不動産ジャパンというサイトもお勧めです。
不動産ジャパン http://www.fudousan.or.jp/
2.不動産業者
不動産業者については、なかなか知り合いがいない場合、また、知っていても投資不動産を扱っていない場合もあります。そのため、投資不動産を扱う業者と知り合うには、不動産投資ポータルサイトから不動産資料を請求した担当者と親しくなり、いろいろ優先して情報をもらえるように関係をつくっていくのも1つの方法です。
3.競売・公売などの公的な物件
不動産公売とは、各地方自治体・国が税金の滞納分に充当するため、滞納者が所有する不動産を差し押さえ、競争入札により売却する制度です。競売では平成16年4月より民法395条が改正され「明渡猶予制度」が導入され、落札者にとっては、建物の占有者の立ち退きの問題が改善され、より一般の方でも、入札購入しやすくなりました。
不動産競売物件情報サイト http://bit.sikkou.jp/
公売物件情報 http://kankocho-athome.jp/
4.大家仲間から
最近は、全国に大家さんの会や塾が発足されて活発に活動しています。そのような大家さんの会では、いろいろな大家さんのための勉強会が開かれていたり、情報交換や交流の場となっています。たとえば、私の地元の大阪では、毎月勉強会が開かれています。
喜ばれる大家の会 http://yorokobareru-ooya.jimdo.com/
喜ばれる大家の会(動画会員) http://yorokobareru-ooya.jimdo.com/ooyakai.html
一般社団法人全国古家再生推進協議会 http://zenko-kyo.or.jp
そのほか、全国にもインターネットで検索すればたくさん見つかります。
【大家さんとして体系的に勉強したい人】
一般社団法人全国古家推進協議会の不動産投資初心者向けの講座や一般財団法人日本不動産コミュニティーの勉強会と検定試験がお勧めです。
古家再生投資プランナー認定オンライン講座 http://zenko-kyo.or.jp/course/
不動産実務検定(旧大家検定)http://j-rec.com/
【お勧めする物件の見つけ方】
私が最もお勧めするのは、初心者のうちは大家さん仲間をつくって、その仲間からの情報で物件を購入することです。不動産業者からの情報ではないので売り込まれることもなく、場合によれば自分の持っている物件を譲ってくれたりします。
先ほど述べたルートで言えば、大家さん仲間からのルートで不動産投資を始めていくのが一番安全で確実です。先輩大家さんがどのように不動産投資をしているか、机上の空論でなく生の声や経験を教えてもらえるのが最大のメリットです。不動産物件をなかなか買えない人は、経験者に学ぶのが一番です。初心者のうちは、まず先輩大家さんのもとで不動産投資を始めることをお勧めします。
人生設計を考え、50代に向けて物件を買い増していく
30代から資産づくりを始める人には、2つの発想があります。1つは年齢とともに資産を増やすというこれまで説明してきたような発想で、キャッシュフローを増やして自由に使えるお金を増やそうという考え方です。仕事を定年まで続けようと思う方はこの姿勢で資産をつくってください。
もう1つ、セミリタイアして不動産収入だけで食べていきたい、セミリタイアして新しいビジネスを始めたいという方もいると思います。そういった人はキャッシュフローを増やす加速度的な資産づくりが必要になるでしょう。
いずれにしろ、あなたがどのような資産づくりをしていきたいか、人生設計を考える30代でしっかり固めるべきです。そして、どちらの考え方にしても50代に向けて、物件は買い増していく必要があります。
30代という時期は、資産を50代までに増やしていこうという姿勢が必要です。