米国有数のリゾート地「サンディエゴ」の物件価格が上がるワケ

キャッシュフローを最大化できる点で注目を集め、現在ではメジャーな投資先として知られるアメリカ不動産。州が違えば別の国といわれるほど、州ごとに法整備が異なるアメリカでは特に、購入物件のエリア選びが重要となる。ハワイ、テキサス、カリフォルニアといった地域が人気を集めるなか、穴場エリアとして注目したいのが、知る人ぞ知るリゾート地「サンディエゴ」だ。本記事では、現地リアルターである、パシフィック サザビーズ インターナショナル リアルティの石橋由美子氏が、サンディエゴの最新事情を紹介する。

2009年より価格上昇が続く「サンディエゴ不動産」

「アメリカで一番素敵な都市」という愛称で親しまれている、米国カリフォルニア州サンディエゴ郡サンディエゴ市。年間を通して、国内だけではなく、海外からの旅行者も多く訪れます。日本では未だあまり知られていないリゾート地、サンディエゴの不動産投資先としての将来性を見ていきましょう。

 

まず、サンディエゴ不動産のマーケット動向を見てみましょう。

 

サンディエゴ不動産市場の過去10年間の住宅中間価格(戸建て、コンドミニアム含む)の推移は、小刻みな上昇、下落はあるものの2009年より上昇を続けています。

 

2009年9月の住宅中間価格が31万5,000USドル(約3,369万円)であったのに対して、2019年9月には57万2,000USドル(約6,118万円)と、10年間で約82%もの上昇を見せました。

 

いうまでもありませんが、2009年の不動産価格は、世界経済にも大きな影響を与えたリーマンショックの影響により、下落幅が大きくなっています。そのため、不動産価格が以前の価格にほぼ戻った際には、82%の上昇という結果になったわけです。

 

次に、同じく過去10年間で、売買成約に要した平均日数(物件が市場に出てから売り手、買い手両者の合意の元契約が成立した日までの日数)を見てみると、過去10年間で一番長い売買成約平均日数は、2012年1月の約95日間で、それに対して2019年9月時点では約35日間、2012年1月と比較すると約3分の1という結果になっています。

 

つまり、以前は物件が市場に出てから契約が成立するまでに約95日間要していたのが、2019年9月時点で約35日間で売買契約が成立してしまうという、いわば買い手(需要)が売り手(供給)を上回る状況であり、サンディエゴ不動産市場の活発さを読み取ることができます。

米国平均を大きく下回る「サンディエゴの失業率」

米国有数のリゾート都市として人気が高く、人々が集まる地サンディエゴですが、雇用の状況はどうでしょう?

 

California Employment Development Departmentによると、サンディエゴの失業率は2019年4月時点で3.0%となり、米国の失業率3.8%を下回っています。つまり、サンディエゴには雇用の機会が多くあるため、その分、住宅の需要が高いということがいえます。

 

その結果、サンディエゴのGDP(国内総生産)は毎年上昇の一途を辿っており、今後も上昇が続くと予想されています。

 

日本のGDPは1995年以降横ばい状態なのに対して、サンディエゴのみでなく米国のGDPを見ても同様の結果が出ています。「国内経済の安定」は、やはり海外不動産投資をする上で、一番重要なポイントといえます。

 

[図表]アメリカ国内総生産の推移 出典:世界経済のネタ帳
[図表]アメリカ国内総生産の推移
出典:世界経済のネタ帳

 

さらに、賃貸収入目的の不動産投資をする際に重要なポイントは、賃貸空室率です。いくら不動産売買が活発な市場であっても、賃借人がつきにくくては頭を痛める原因となってしまいます。

 

その点、サンディエゴの賃貸空室率は、米国の空室率6.18%(2018年)を大幅に下回る3.48%(2018年)という結果がでており、不動産売買市場だけではなく、賃貸市場も需要が高く、安定した不動産投資が見込めるといえます。

 

昨今、物件価格が上昇を辿っているなか、「米国不動産価格の大きな下落」を危惧する声もよく聞きます。

 

本当に、「ハウジングクライシス」は起こるのでしょうか?

 

多くのアナリスト達は、米国内で景気経済の下降が今後18ヵ月以内に起こるだろうと予想しています。しかし、その景気経済の下降が「不動産価格の大きな下落」に大きな影響を与えることは考えにくいと分析しています。

 

その理由として、下記があげられます。

 

①バブル崩壊時に現れた、不良債権比率の増加の兆候は見受けられない

 

②低い賃貸空室率

 

③売買成約平均日数が短期間であること

 

④サンディエゴで1980年、1981年、1991年、2001年、2008年と過去5回あった景気経済の下降時においても、5回のうち3回は、不動産価格はその影響を受けずに上昇していたという事実がある

 

以上より、サンディエゴ不動産には、物件価格の上昇、短い売買成立平均日数、低い賃貸空室率といった特徴があることがわかりました。このことから、サンディエゴ不動産はもし物件価格が下がったとしても、再び上昇し、持ち直す強みがあると考えられるでしょう。

 

 

石橋 由美子

パシフィックサザビーズインターナショナルリアルティ 不動産エージェント

 

パシフィック サザビーズ インターナショナル リアルティ 不動産エージェント
CIPS - Certified International Property Specialist 全米不動産教会公認 国際建物取引スペシャリスト
ABR® Accredited Buyer's Representative 全米不動産協会公認 買い手側仲介代理人 

カリフォルニア州不動産エージェントのライセンス保持。南カリフォルニアのサンディエゴでフルタイムの不動産エージェントとして活躍。自身も不動産投資家である。
短大卒業後、富士通(株)に入社。1996年、赴任者の家族として北カリフォルニアのシリコンバレーにて赴任者生活を開始。
納得のいく自身の住まいを自分の目で確かめ探したことがきっかけで不動産に興味を持ち、2007年にカリフォルニア州不動産エージェントの資格を取得。以来12年間、米国内のお客様はもとより、海外のお客様の不動産取引(不動産売買、セカンドハウス、別荘、投資物件等)をお手伝い。
豊富な知識と経験、不動産に関わる専門家との信頼のおけるネットワークによる「お客様のニーズに合わせた、納得のいくサービスのご提供」をモットーとした、ワンストップの不動産コンシェルジュサービスでお客様をサポートし、好評を得ている。

著者紹介

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