姉妹都市提携を結ぶ「サンディエゴ市」と「横浜市」
住宅地から少し車を走らせると美しい海岸線と砂浜があり、自然や温暖な気候に恵まれているサンディエゴ。そのハーバーには、全米トップ5に常にランクインしているサンディエゴヨットクラブを有しています。マリーナに停泊している約600隻のフローティングボート、そしてパーキングに置かれている600隻余りものボートはリゾート地の象徴です。サンディエゴはまさに、街と融合した個性的なリゾート地といえます。
サンディエゴ市は、アメリカ合衆国の南カリフォルニア州サンディエゴ郡にある西海岸有数の世界都市であり、カリフォルニア州内ではロサンゼルスに次いで2番目に人口が多い都市です。そして、サンディエゴ郡に所在する18ある市のなかの1つがサンディエゴ市です。
サンディエゴ郡の人口は約334万人と、神奈川県横浜市の人口より40万人ほど少ないというイメージです。そのなか、サンディエゴ郡に住む日本人の数は約2万人といわれています。また、サンディエゴ市の人口は約140万人です。カリフォルニア州のなかに日本列島がすっぽり入るという感じで、サンディエゴ市の面積は秋田県とほぼ同じです。
神奈川県横浜市とサンディエゴ市は姉妹都市提携を結んでおり、今年で62周年を迎えます。また、長崎県の佐世保港とサンディエゴ港は、1982年に姉妹港提携を結んで以来、今年10月で37周年となります(以下、「サンディエゴ」とはサンディエゴ郡全体を意味します)。
◆基地の街
前回の記事(関連記事『トップガンのロケ地「サンディエゴ」を現地リアルターが紹介』参照)でご紹介したとおり、映画『トップガン』の舞台にもなったサンディエゴは基地の街でもあります。約12万人の軍関係者と家族が暮らす全米一のミリタリータウンで、佐世保港と姉妹港ということもあり、多くの日本人女性がミリタリー家族として居住しています。
◆ハイテクの街
20世紀後半、軍需産業の衰退後、軍需企業を離れた技術者達が独自に起業したITやバイオテクノロジーのベンチャービジネスが、主要産業である観光産業と肩を並べるほどに急成長しました。情報通信関連の企業で、通信用半導体で世界に知られている、テレコミュニケーションの最大手クアルコムの本社をはじめ、バイオ、製薬、医療機器の企業などが集結をはじめています。
各国企業の工場を有するため、多くの駐在員が生活
◆国境の街
1848年以前はメキシコ領であったことから、サンディエゴという地名はもとより、スペイン語に由来した通りの名前も数多く見受けられます。サンディエゴのダウンタウンから国境までは約24キロ。メキシコ北部のティファナという都市には、アメリカをはじめ、日本、韓国、台湾などの企業が工場を設立しているため、駐在員とその家族がサンディエゴ側に生活しており、双方から国境を越える人々は1日延べ30万人に及びます。
◆交通機関
サンディエゴの主な交通手段は車。ロサンゼルス国際空港へは車で約2時間ほどで行けます。市内にはサンディエゴトローリーが走っており、鉄道、長距離バスがロサンゼルス− サンディエゴ間を結んでいます。
このように、地理的環境に恵まれたサンディエゴは「起業に最適な街」「自然保護/環境保全No.1」「大型イベント/学会開催の中心地“コンベンションシティ”」と様々な賞賛を得ています。これらが、サンディエゴが「アメリカで一番素敵な都市」と呼ばれる所以でしょう。
石橋 由美子
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