買付した株式が「値下がり」するようでは意味がない
昨今、市場価格と比べてお得な条件で製品・サービスを享受できる「株主優待」が株式投資初心者の人気を集めています。
カタログのような感覚で株主優待だけをチェックすることは決して悪いことではありませんが、投資の際は、大切な資金を元手にしていることを忘れないようにしてください。優待を受け取るために株式を買付することも、あくまで株式投資です。プロの投資家と同じマーケットで、同様の決まりのもとで株式を売買することになります。株主優待を受け取っても、買付した株式が値下がりするようでは意味がありません。
株主優待だけで投資先企業を選択するのではなく、それに加えて株価の水準がどの位置にあるのか、業績はどう推移しているか。こうした判断力を持っていれば、株主優待だけでなく株式の値上がり益なども期待できます。また、その企業の様々な情報を集めることで、株主優待の廃止や、上場廃止といった事態に巻き込まれる確率も低くなります。
株主に優しい企業を探して「勝てる投資」を実践
そこでしっかりとした投資先企業の分析が必要になってきます。証券会社のWEBサイトや、株式投資を特集した媒体などにはPER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)といったデータが一緒に掲載されていることがあります。
これらの数値には、その企業の株価が割高なのか、割安なのか、安定性、収益性といった重要な判断材料が隠れています。
こうした指標に加え、魅力的な株主優待を実施している、個人投資家向けの情報が充実している、株主向けのサービスが手厚いなど、株主に優しい企業を探すことで、個人投資家でも勝てる株式投資を実践することが可能です。
この連載では、優待株への投資がなぜ有効なのかといった点について詳述していきます。
[代表的な株主優待銘柄①] カゴメ(2811)IRサイト
[代表的な株主優待銘柄②] サンリオ(8136)創立55周年記念品 ハローキティオリジナルぬいぐるみ(100株以上の株主用)