銀行の「融資姿勢の変化」が与える影響は大きい
数年前、高金利の金融機関で融資を引いて物件を購入した不動産オーナーの中には、空室が続いて毎月赤字に陥っている人も多いです。そもそも借り入れた融資が高金利な上に、30年と期間が長ければ、残債がほとんど減っていない状態です。
しかし、悪いことばかりではありません。2015年の相場に比べて、2012年、2013年に購入している人は、安く購入できていることがほとんどです。
問題となっているのは、融資の付き方です。2年前、3年前に比べて、不動産投資に取り組む金融機関は増えて、以前よりも不動産投資のハードルは低くなりました。
銀行によって、「どんな物件にお金を貸すか」「どんな人(属性)にお金を貸すか」の基準は変わるものです。その物件の買主に当たる人の借り入れ先が少なくなる――購入時の銀行の融資姿勢が変わってしまえば、その影響はとてつもなく大きいものです。
有利に売却を進めるためには、お金の借り先がたくさんあるに越したことはありません。
売却の成否は「銀行融資」が付くかどうかにかかる
首都圏の区分マンションは今、外国人投資家が多く購入しています。そして、首都圏の投資家は地方の物件を購入しています。地方の地主や投資家も物件を購入してはいますが、圧倒的に首都圏からの買いが優勢な状況です。
売却の成否は、銀行融資が付くかどうかにかかっています。利回りや価格ももちろん無関係ではありませんが、金融機関からの融資は、高値売却を検討する上で最も重要な要素のひとつです。