
本連載では、円満相続税理士法人の橘慶太税理士が、専門語ばかりで難解な相続を、図表や動画を用いてわかりやすく解説していきます。今回は、相続税の計算方法について見ていきましょう。
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相続税はある一定額以上の遺産にかかる税金
相続税の計算って、難しそう……。そう感じている方は多いと思いますが、実は、正直に話すと、相続税の計算はそこまで難しいわけではありません。今回紹介する、相続税の計算の流れを知れば、多くの人が自分で相続税を計算できるようになるでしょう。自分で相続税の計算ができるようになると、自ずと、相続税対策のやり方もわかってきます。
現在、様々な業者が「相続税対策になりますよ」といって、不動産や生命保険をすすめてきますが、必ずしもそれが正しい相続税対策になっているとは限りません。自分の資産を守るためにも、まずは相続税の計算の流れを勉強していきましょう。
■相続税は一定以上の財産を残して亡くなった人にだけかかります
相続税は、亡くなった人が残した財産にかかる税金です。しかし、亡くなった人全員にかかるわけではなく、ある程度の一定額以上の財産を残して亡くなった人にだけかかる税金なのです。この一定額のことを、基礎控除(きそこうじょ)といいます。
この基礎控除の金額は次の式で計算します。
3000万円+相続人の人数×600万円
この式だけだとわかりづらいと思いますので、例をあげます。たとえば、父と母と子ども2人の合計4人の家族がいたとします。この家族のなかの父が、この度、亡くなってしまいました。この場合、父の相続人は誰になるかというと、母と子ども2人です。つまり相続人の人数は3人です。このことを踏まえて、先ほどの基礎控除を改めて考えてみましょう。
3000万円+相続人の人数(3人)×600万円
となりますので、答えは「4800万円」ということになります。簡単ですよね。それでは、もし、次に残された母が亡くなってしまった場合には、基礎控除はいくらになると思いますか?