「物語性」のある文章で、読者の興味・関心を刺激
「集客は入り口、成約は出口」という概念から考えると、「集客しやすいキャッチコピー」はファーストインプレッション、第一印象で心をつかむことが必須の課題です。逆に言えば、最初に心をつかめないとその先は読んでもらえません。
では「成約しやすいキャッチコピー」にするためには、WEBサイトのどこにどんなものを置いたらよいのでしょうか。
まず、読者(WEBサイトに訪問したあなたの未来の生徒さん)が、成約までのプロセスをどのような感情で読み進めていくものなのか、その心理を理解する必要があります。
昨今のWEBサイトは、一つのテーマを長文で語り、説明する縦長タイプのものが人気です。特徴としては「物語性」のある展開ができるので、感情移入してもらいやすく、感情に響く購買を促すことができるのです。
「物語好き」「感情で物を買う」傾向がある女性をターゲットにしている業種であれば、理にかなっています。感情に寄り添って自然にお客さまがWEBサイトを読み進めていき、最後の部分で申し込みの決断をしていただく構成が必要です。
感情に寄り添った文章構成は、主に三つのパートで組み立てられます。
●導入・・・問題提起や今後の課題、未来のメリットをわかりやすいキャッチコピーで提示することで、興味や関心を刺激する最初のパート。
●本文・・・導入パートで提示した問題の解決方法や導き出した背景、信頼性を高めるエビデンス(証拠)となる情報を伝えて、お客さまの心を購入へぐっと近づけるパート。
●最後のまとめ・・・お客さまに求めるアクション(購入やお問い合わせなど)を明確に提示する最後のパート。
よって、成約しやすいキャッチコピーは、最後のまとめパートに置き、かつ導入パートに提示した未来のメリットに呼応する結論が書いてある必要があります。
そして何といっても忘れてはいけないのが、わかりやすく目立つ【申し込みボタン】です。単純ですが、自宅教室のWEBサイトを添削していると案外設置されていないケースも多いのでご確認ください。
信頼関係構築のため、「顔出し」も検討すること
教室の先生のマインドブロック(否定的な思い込み)の一つに、「顔出し」をしたくないという気持ちがあります。もちろん、顔出しせずにすばらしい作品だけで生徒さんを集客できる先生もいますが、通常は「信頼」という観点からすると、「顔が見える先生」よりも不利になることは明らかです。
ネットの世界は顔が見えませんから、悪意をもって性別や年齢などを偽って、別人に成り済ますことも可能です。だからこそ、「顔が見える」ということは信頼に直結します。
HPやブログなどを整えたり、更新したりするのはなぜでしょうか。もちろん「集客のため」でもありますが、それだけではありません。「集客」の根源的な質を高める、つまり成約に近い状態を作るためには「信頼関係の構築」という点はどうしても外せません。
私は職業柄、人と対面で話す機会は多いですが、「人の目を見て話をしない人」は基本的に信頼しません。何かやましいことがあるのでは?私に対してあまりいい感情をもっていないのでは?といった印象を受けるからです。
ですから、「人はバーチャルなWEBサイトというものは本質的に信じていない」ということを前提に考えたほうがいいのです。では、信頼してもらえるHP、つまり成約率が高いHPには何があるのでしょうか?
答えは「人の気配」です。プロに作ってもらったきれいすぎるHPは、逆に人の気配がなさすぎて信頼してもらえないのです。また、プロでなくても人が写っている写真が極端に少ないと、リアルな印象が薄くなるので信頼されにくくなります。
私のHPは自分自身の写真はもちろんのこと、生徒さんの写真、動画による感想をふんだんに載せています。このデータがあることで、リアルな体験会に来ていなくても高額なコースを申し込んでいただける状況を作っています。
ですから、成約率を高めたいなら、あなた自身を開示し、生徒さんがいるほほ笑ましい風景を見せることで信頼してもらうことが大切です。
「自分をよく見せたい」と背伸びをした発信は禁物
女性は「一貫性がある」ことを無意識に重要視しているという話を聞いたことはありますか?
「一貫性」は、女性を相手にするサービスにはとても大切な視点です。
では、女性はどのような場面で「一貫性」を見ているのでしょうか。たとえばブログ、Facebook、Instagram、YouTubeなど、SNSでのあなたの発信などです。
ご自身の飾り気のない本音で話をするなら、おそらく一貫性のある発信になるはずですが、どこかで「自分をよく見せたい」と背伸びをした発信をすると、どこかでその発言はつじつまが合わなくなってくることがあります。
読者は賢いです。なかには、全メディアをきちんと読んで「あなたという人物を包括的に判断する」人も多くいます。つまり、飾られた偽りのあなたを敏感に感じ取ってしまいますから、SNSの発信は一貫性があるほうがいいのです。また、発信内容と同時に、WEBサイトの「写真」や「色合い」などからもあなたが判断されますし、対象顧客が好むデザインを心掛けている人なのかも瞬時に見抜かれてしまいます。
つまり、HPなどのWEBサイトはあなた自身の分身でもあるので、読者をおもてなしするイメージで「一貫性をもった」イメージを文章とデザイン(写真など)で表現していく必要があるのです。
このトータルデザインを支える軸は「コンセプト」ですから、早々に作る必要があります。「コンセプト」とは「全体を貫く基本的な概念」です。ですから、文章や写真や動画はコンセプトを理解してもらうものでなくてはいけませんし、デザインやバランスなども「一貫性をもったもの」でなくてはなりません。たとえば、カラフルポップとシックエレガントが共存しないイメージです。
「一貫性のあるWEBサイト」は信頼と共感を得ることができます。だから、結果として「成約率が高いWEBサイト」になっているのです。女性に信頼されるビジュアルデザインを心掛けていきたいですね。