個人事業主にとって、日々の資金管理は、頭を悩ませることのひとつです。本連載では、個人事業主のための、必要経費の一覧表を紹介します。

3 通信費

 

2の売上に関する荷造り費用など以外の、請求書や資料を送付した運送・郵送料、電話代、インターネット料金などがあたります。

 

4 旅費交通費

 

スイカなど、プリペイドカード類を購入した時は、原則としてカード購入時に一括して経費にします。コンビニでの買い物などにも使っている場合は、カード引き落としの場合はカード明細、あるいは駅の自動券売機などで明細を出し、交通費部分のみを計上します。

 

5 接待交際費

 

取引先との飲食や手土産や慶弔金など、仕事上のお付き合いに関する費用です。法人の場合、経費にできる接待交際費は1回1人当たり5000円までという上限がありますが(中小法人の場合、現在は年間800万円までOK)、個人事業主の場合は、全額認められます。ただし、取引先と一緒であることが条件なので、出張などで一人で食事した場合の飲食費は経費に入れることはできません。

 

6 福利厚生費

 

同じ飲食でも、従業員のための出費は、福利厚生費になります。たとえば、残業時の食事代、忘年会の費用(一次会まで)などです。社員旅行(4泊5日以内などの条件あり)、慶弔費なども含まれますが、支給限度額の条件が決まっているものもあります。

 

7 修繕費

 

通常の維持管理、原状回復のための支出であり、金額が20万円未満、3年以内の周期で行われている改修、改装、修理などがあてはまります。新たに機能を加えたり、機械の性能や価値を上げたりする修理については、修理費用を取得価格に算入し、減価償却していくことになります。

 

8 消耗品費

 

文房具やオフィス家具、電気機器、パソコン関連機器など。青色申告の場合は、一定の要件のもと、30万円未満までは必要経費にできます(年間の合計額300万円まで)。白色申告の場合は、10万円未満が該当します。

 

9 給与賃金

 

青色申告者の場合、「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出すれば、生計を一にする家族や親族に支払った給与を、全額経費にできます(白色申告の場合は、適用、額に制限あり)。

 

10 地代家賃

 

事務所や店舗を借りた場合の家賃は全額経費にできます。自宅兼事務所の場合は、事業で使っている割合で按分します。

家賃も電気代も「家事関連費」として計上可能

「事業用の財布を分けるべし!」といっても、プライベートの「私」と事業主としての「私」が混在する個人事業主の場合、

 

「そうはいっても、コレ、どうやって分けたらいいの?」

 

という事態もまま発生します。

 

たとえば、自宅を店舗やオフィスにしている場合、家賃、電気代、通信費などをどうするか。

本連載は、2017年2月24日刊行の書籍『どんどん貯まる個人事業主のカンタンお金管理』(幻冬舎メディアコンサルティング)から抜粋したものです。その後の法律、税制改正等、最新の内容には対応していない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

どんどん貯まる個人事業主のカンタンお金管理

どんどん貯まる個人事業主のカンタンお金管理

櫻井 成行

幻冬舎メディアコンサルティング

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