今回は、iDecoの最大のメリットである、節税効果の内容を取り上げます。※本連載は、証券アナリスト/AFPの頼藤太希氏、CFP/DCプランナーの高山一恵氏の共著、『1000円から増やす積み立て投資術』(standards)から一部を抜粋し、「つみたてNISA」と「iDeco」のしくみの基本についてわかりやすく解説します。

掛け金は全額所得控除の対象、運用益は非課税・・・

iDeCoの真価は、つみたてNISAやNISAにはない圧倒的な節税効果にあります。

 

まず、掛金は、すべて所得控除の対象になります。つまり、所得から掛金の額を差し引くことで、所得税や住民税を減らせるのです。

 

仮に所得税率10%の人が毎月1万円、年12万円の掛金を出しているとすれば、所得税が1万2000円減らせます。住民税は一律10%なので、こちらも1万2000円マイナス。合わせて2万4000円の節税効果が得られます。自分のために出したお金で節税までできてしまうのです。

 

次に、NISAと同じく、得られた利益(運用益)にかかる税金が非課税にできます。

 

そして、60歳以降に年金を受け取るときにも税金の優遇があります。年金を「一時金としてまとめて受け取る」場合には退職所得控除、「年金形式で何年かにわたって受け取る」場合には公的年金等控除という控除が受けられ、税金の金額が抑えられます。

 

もちろん、運用の結果資産が減る可能性もあります。しかし、iDeCoにはそれを補うほどの強力な節税効果があるのです。

 

 用 語 解 説 

 

●所得控除

所得税や住民税を計算するときに税負担を減らすために、所得から差し引くことができる課税されないもの。14種類の所得控除がある。

 

本連載は、一般的な投資信託の仕組みなどを紹介することを目的にしています。特定の金融商品の推奨や投資勧誘を意図するものではありません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、執筆者、製作者、スタンダーズ株式会社、幻冬舎グループは、本連載の情報によって生じた一切の損害の責任を負いません。

イラスト:ひろいまきこ

1000円から増やす積み立て投資術

1000円から増やす積み立て投資術

頼藤 太希,高山 一恵

standards

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