今回は、公的年金に対する不安の解消や、老後資金作りといった「iDeco」に期待される役割を見ていきます。※本連載は、証券アナリスト/AFPの頼藤太希氏、CFP/DCプランナーの高山一恵氏の共著、『1000円から増やす積み立て投資術』(standards)から一部を抜粋し、「つみたてNISA」と「iDeco」のしくみの基本についてわかりやすく解説します。

将来受け取る公的年金を補う制度

国から毎年一定のお金(年金)をもらえる制度を公的年金制度といいます。日本には、20歳から60歳までのすべての人が加入する国民保険と、会社員や公務員が加盟する厚生年金があります。また、それに上乗せする私的年金がいくつかあります。iDeCo(個人型確定拠出年金)は、これから私的年金の代表になると考えられる制度です。

 

iDeCoでは、毎月一定の掛金を支払って自分で運用し、資産を増やします。そうして増やしたお金は、原則として60歳以降に受け取ることができます。

 

基本的に20歳から60歳までの方ならば、ほぼ誰でもiDeCoに加入できます。毎月5000円の掛金で始められ、1000円単位で掛金を変更できます。掛金の上限は働き方や会社の制度によって変わります。また、年に1回は金額の変更や払い込みの中断をすることができます。

 

少子高齢化が一気に進む中、若い世代ほど将来受け取れる年金の金額が減り、年金の受給開始年齢も引き上げられる可能性があります。iDeCoはその不安を解消し、老後の資金を作るのに最適です。

 

 用 語 解 説 

 

●企業型確定拠出年金

会社が加入する確定拠出年金の制度のこと。iDeCoは個人で加入して掛金は自分で出すが、企業型確定拠出年金は各企業が加入して掛金も会社が出す(運用はどちらも自分で行う)。

 

本連載は、一般的な投資信託の仕組みなどを紹介することを目的にしています。特定の金融商品の推奨や投資勧誘を意図するものではありません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、執筆者、製作者、スタンダーズ株式会社、幻冬舎グループは、本連載の情報によって生じた一切の損害の責任を負いません。

イラスト:ひろいまきこ

1000円から増やす積み立て投資術

1000円から増やす積み立て投資術

頼藤 太希,高山 一恵

standards

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