今回は、iDecoの加入に関する注意点を見ていきます。※本連載は、証券アナリスト/AFPの頼藤太希氏、CFP/DCプランナーの高山一恵氏の共著、『1000円から増やす積み立て投資術』(standards)から一部を抜粋し、「つみたてNISA」と「iDeco」のしくみの基本についてわかりやすく解説します。

60歳まで引き出せない、口座管理手数料も必要

iDeCo最大のデメリットは、原則「60歳まで引き出せないこと」です。老後を迎えるまでに、結婚、出産、住宅購入など、さまざまなライフイベントがありますが、iDeCoの年金資産をそれらに使うことができません。とはいえ、「老後資金を貯めようにも、貯金が苦手であるだけ使ってしまう」という人にとっては、途中で引き出せないということがメリットになるかもしれません。

 

また、iDeCoを開始する時にどうしても発生するのが「事務手数料」。加入時に払う手数料と加入後に毎月かかる手数料の2種類の事務手数料を支払う必要があります。

 

加入時に払うのは、国民年金基金連合会に支払う口座開設の手数料。一律税込2777円(2017年9月時点)かかります。そして、毎月口座管理手数料がかかりますが、この額は金融機関によって異なります。

 

特に初年度は、加入時の手数料も発生するので、コスト負担は重いといえます。また、掛金で手数料は変わらないので、少額で始めると、手数料がどうしても割高になってしまう点も知っておきましょう。

 

 用 語 解 説 

 

●退職所得控除額の計算の特例

確定拠出年金と退職金の両方を受け取った場合、重複期間分については退職所得控除額が減ってしまうというもの。

 

本連載は、一般的な投資信託の仕組みなどを紹介することを目的にしています。特定の金融商品の推奨や投資勧誘を意図するものではありません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、執筆者、製作者、スタンダーズ株式会社、幻冬舎グループは、本連載の情報によって生じた一切の損害の責任を負いません。

イラスト:ひろいまきこ

1000円から増やす積み立て投資術

1000円から増やす積み立て投資術

頼藤 太希,高山 一恵

standards

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