NPOへの寄付を促進・・・「認定NPO法人制度」の概要

ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットに代表される世界の富裕層の多くは、自らの資産を活用して「財団」等を立ち上げ、社会問題の解決に挑むなど、積極的な社会貢献活動を行っています。日本ではまだあまり浸透していない社会貢献活動の可能性について、ファンドレイジングアドバイザーの肩書きを持つ宮本聡氏が解説します。今回は、NPOへの寄付を促進する「認定NPO法人制度」について説明します。

寄付を集めやすくなる分、より公益性が求められる

日本ファンドレイジング協会の公式テキストによれば、NPOが活動するために必要な財源は「会費」「寄付」「助成金」「事業収入」「融資」の5つがありますが、その中で重要なものの一つが「寄付」です。

 

前回紹介した認定NPO法人制度は、特定のNPO法人への寄付に税制上の優遇を設けることでNPO法人の活動支援を促すものですが、この制度により認定された認定NPO法人は、寄付者に税制上のメリットを提供できる(=寄付しやすくなる)分、普通のNPO法人よりも一層「公益性のある団体である」ことが求められます。

 

認定申請の際に提出する書類では、「広く一般から支持を受けているか」「その活動や組織運営が適正におこなわれているか」「より多くの情報公開が行われているか」等を審査されます。

 

以前は国税庁長官が認定を行う制度でしたが、法改正により2012年4月1日から所轄庁が認定を行う新たな認定制度として創設されました。また同時に、スタートアップ支援のため、設立後5年以内のNPO法人を対象とする、仮認定NPO法人制度も導入されました。

 

なお、2016年の法改正により、2017年4月1日から、仮認定NPO法人は特例認定NPO法人という名称に改められています。

定期的に外部チェックが入るため、信頼性が確保できる

認定の有効期間は、所轄庁による認定の日から起算して5年、特例認定は3年となり、以降は有効期間の更新を受けることになりますので、定期的に外部チェックが入り信頼性が確保されやすい制度と言えます。

 

認定数は、2018年3月31日現在で1,067件と改正NPO法施行後に急速に増加し、今後も着実な増加が期待されています。

 

[図表]特定非営利活動法人の認定数の推移

(出所)内閣府NPOホームページ
(出所)内閣府NPOホームページ

 

認定・特例認定NPO法人に個人が寄付した場合は寄付金控除を受けられ、個人が相続または遺贈により取得した財産を寄付した場合には相続税の課税対象から除かれ、法人が寄付した場合には損金参入限度額が広がるなど、寄付者にとってメリットがあります。

営業コンサルタント
ファンドレイジングアドバイザー
(株)シティインデックス海外不動産事業マネージングディレクター
認定特定非営利活動法人ACE 理事
公益財団法人 ふじのくに未来財団 理事
株式会社リビルド 社会貢献部長
一般財団法人 共益投資基金JAPAN 理事

青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科卒業。1972年静岡県(西伊豆)生まれ。

鉄道会社、地域金融機関、不動産仲介会社、外資系金融経済情報会社、中間支援NPO、マンションディベロッパー、クラウドファンディング運営会社など、様々な業種での勤務経験を持つ営業コンサルタント/ファンドレイジングアドバイザー。主に中小企業やNPO/NGOの経営や営業の支援を行うコンサルタントとして活動する傍ら、海外不動産の販売やファイナンシャルプランナーとして事業承継や資産活用の助言も行う。

<保有資格>
経営管理修士(MBA)、認定ファンドレイザー、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、不動産コンサルティングマスター、一種証券外務員、等々。

著者紹介

連載富裕層のための「社会貢献としての寄付」入門

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