不動産会社の認知度アップに「イメージカラー」を活用する方法

前回は、地域へのPRに効果的な「交通広告」を活用した不動産会社の広告戦略を取り上げました。今回は、不動産会社の認知度アップに「イメージカラー」を活用する方法を見ていきます。

車も、従業員の制服も「イメージカラー」で統一

何より「広告」としてアピールしているのが、「緑色=小出不動産」のイメージカラーです。制服のポロシャツが緑色と述べましたが、そのほか、社員の乗る自転車も緑色でカゴには社名入り。バイクも営業車も全面緑色に塗装し直して、社名を入れています。

 

本当は、東急バスなど地元を走るバスも緑色にしてラッピング広告をしたいのですが、さすがにこれはちょっとお金がかかります。現在検討中なのは引っ越し用のトラックを購入し、緑色に全面塗装し、引っ越しのお手伝いサービスをすることです。バスのラッピング広告よりはこちらのほうが安上がりで契約期間もないですから、いつか実現したいなと思っています。

イメージカラーが「社名」を思い出すきっかけに!?

こうした広告の費用対効果は正直なところ、計算のしようがないのでわかりません。しかし、目的は皆さんの目にイメージカラーと社名をセットで焼き付け、何かの折に思い出してもらったり、立ち話の話題にしてもらったり、口コミで広げてもらったりすることです。これは数値では計り知れない財産になると思っています。

 

もちろんどんなことをしている会社なのか、店に行ってみようかと思っていただけるのがベストですし、そこまでいかなくても店の前を通りかかった際、自転車で走り回る社員を見かけた際、駅の改札を通り抜ける際、ひいては春の緑の若葉でも、色鉛筆でも、スーパーの野菜でも、緑色を見かけたときに、その都度「ああ、小出不動産ってところがあったね」と思い出してもらえれば、それでいいのです。広告には具体的な商品広告と企業のイメージ広告がありますが、チラシは前者の商品広告の範疇、そして緑色に関連付けて思い出していただけるのが後者です。

 

広範囲に知っていただく必要はありません。とにかく大井町の住民の皆さんにピンポイントで私たちのことを知っていただきたい。創業67年とはいえ、まだまだ私たちのことを知らない方々はいらっしゃいますから、一人でも多くの皆さんに名前だけでも認識していただけるよう、努力しています。

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    株式会社小出不動産 執行役員

    バブル隆盛期に不動産業界に入り、数多くの販売実績を上げた後、その経験を生かして企業の経営再建・承継コンサルタントに転身。数多くの企業や商店街の再建に取り組む。机上のアイデア提案に留まらず、その企業に自ら飛び込んで経営を主導し、内部から再建を図る行動派コンサルティングが持ち味。その実績を携えて2014年に小出不動産に入社。従来の不動産仲介業の常識を覆す経営戦略と営業活動を導入し、新しい「地域密着」型不動産仲介業を展開中。

    著者紹介

    連載町の不動産屋を成功させる「超密着経営」の極意~広告戦略編

    小さな不動産会社の一人勝ち戦略

    小さな不動産会社の一人勝ち戦略

    徳島 雅治

    幻冬舎メディアコンサルティング

    株式会社帝国データバンクの調べによると、2016年度の不動産代理・仲介業者の倒産は93件で前年度の75件を24.0%上回り、3年ぶりの増加となった。負債額別では負債5000万円未満の小規模倒産が68件を数え、全体の7割を超えている…

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