優良株を買って持ち続ければ当たり前に儲かるが・・・
仕事の都合などでデイトレードは難しいけれど、2日〜1週間程度の期間で運用するスイングトレードや、1週間〜1カ月程度のポジショントレードならできそうだという人は、日経225銘柄の取引で上昇を狙うというトレードを試してみてください。
この方法は、過去にはバブル相場といわれた1986〜90年にかけて、日経平均が3倍増になった相場でとても有効だったという実績があります。日経平均は、これから東京オリンピックが開催される2020年までには2倍近くまで上がる可能性がありますから、そう考えるとこれからの相場でも日経225を使ったスイング、もしくはポジショントレードはそれなりに有効な手法だといえるでしょう。
日経平均に採用されている225銘柄の中でも「国際優良銘柄」といわれている銘柄を買えば、日経平均の上昇に伴い株価は上昇していくことはほぼ間違いありません。このとき大切なのは、日経平均に連動して上がる銘柄を選ぶことです。
このように、これから数年はいい株を買って持ち続ければ、当たり前に儲かる相場が続きます。日経225の優良銘柄を今仕込んでおけば、東京オリンピックの頃には2倍くらいになっているかもしれません。
ただ、数年かけての資産倍増は投資信託なら大成功といえますが、個人が30年に一度ともいえる大相場で、個別株を取引して得られる利益としては、不満が残ってしまうのではないでしょうか。
テクニカル指標「RSI」で割安な銘柄を粗選りする
そこで私がもっとお勧めしたいのが、日経225の優良株を買って持ち続けるのではなく、大型株・小型株を問わず、有望な銘柄を安値で買ってある程度(目安は20%程度)上げたら利食いする、そして、また安値になったタイミングで買い直して上昇を待って売る・・・という機械的な売買を繰り返すというトレードです。
この方法では、「安いときに買う」のが重要なポイントです。そのため、まず株価が高くない、割安な銘柄を粗選りする必要があります。ここで使いたいのが「RSI」という指標です。この連載では、あまりテクニカル指標は使っていませんし、使う必要がないと私は考えていますが、ここでは「RSI」だけ覚えて使ってください。
RSIは「Relative Strength Index」の略で、一言で言うと「現在の株価が上昇と下降のどちらの方向に向いているのか」を見る指標です。RSIが低ければ売られ過ぎ(=割安)、高ければ買われ過ぎ(=割高)と考えて差し支えありません。
大型か小型かを問わず、RSIが30%以下の銘柄をスクリーニングしたら、あとは業績や事業内容、人気が出そうか、材料があるかといったポイントを、株価チャートと共に確認して、業績が上向きなのに今は売られ過ぎて割安になっているという銘柄を厳選してください。
チャートを確認する際は、値動きのよさと出来高も必ず見ること。せっかく下値で買っても、その後、上昇していかなければ意味がありません。
専業トレーダーの中には、さまざまなテクニカル指標を複合して割安な銘柄をスクリーニングするという人が多いのですが、あまりテクニカルで絞り込んでしまうと、逆にこれから上がる銘柄を排除してしまう可能性もあります。この方法で使うテクニカル指標は、RSIだけで十分です。
この方法では、株価が下値のときに買うことが非常に重要です。RSIによる絞り込みのほか、定期的に下落と浮上を繰り返しているような株が下値を付けたタイミングを狙うのも効果的です。また、全体相場が大幅下落した際に、一時的に下がったタイミングを狙ってもよいでしょう。