今回は、正しい投資のあり方について見ていきます。※本連載は、セゾン投信株式会社社長の中野晴啓氏の著書、『はじめての人が投資信託で成功するたった1つの方法』(アスコム)から一部を抜粋し、投資信託を活用した、初心者向けの資産形成術を紹介します。

本来、投資は「世の中のため」に行うもの

投資は本来、自分のためではなく、世の中のために行うものです。

 

世の中にお金を投じることで、経済を成長させ、その結果、投じたお金が成長して自分の元に戻ってくるわけです。

 

これが実現するためには長い時間が必要ですが、こうした投資はパイ自体を広げていく「プラスサム」な行為であり、投機と違って、パイの奪い合いにはなりません。

 

そして、もちろんリスク(不確実性)はゼロではありませんが、やり方や買う商品さえ間違えなければ、大きな損をする可能性は、合理的に低くできます。

 

参加した人が全員幸せになる。

 

それが、正しい投資のあり方なのです。

投資がきっかけで、新たな楽しみが増えることも

また、現在の利率では、どんなに多くのお金をどんなに長く預けても、預金によって得られる利息はごくわずかです。

 

しかし、あとで詳しくお話しするように、投資には複利(ふくり)効果もあり、基本的には長く続ければ続けるほど、大きな利益をもたらす可能性が高まります。

 

一生懸命に節約をし、コツコツとお金を貯めても、利息がつかなければ、なかなかモチベーションが上がらず、空しくなってしまうこともあるでしょう。

 

でも、自分のお金が社会の役に立ち、しかも、目に見えて自分の資産が増えていけば、「ムダ遣いをやめて、投資に回すお金を増やそう」という気持ちになったり、将来が楽しみになったりするはずです。

 

さらに、投資を始めると、興味や知識の幅も広がります。

 

自分が投資した国の経済動向や企業の業績は、どうしても気になるものです。

 

セゾン投信のお客さまの中にも、「実際に金融商品を買ってみると、経済や社会の動きに敏感になり、今までまったく興味のなかった経済ニュースなどを真剣に観るようになった」という方はたくさんいらっしゃいます。

 

「何事にも慎重で消極的だった自分が、投資を始めてからは、積極的に情報を集めたり、株や投資信託を買い増ししたりするようになった」といった具合に、新たな自分を発見することもあるでしょう。

 

このように、正しい投資は、決して怖いものではありません。

 

それどころか、きっとみなさんに、さまざまな楽しみや喜びを与えてくれるはずです。


 

Point

投資と、デイトレードやFXなどの投機を混同してはいけない。

正しい投資は人や企業を豊かにし、関わった人間すべてを幸せにする。

本連載は、特定の金融商品の推奨や投資勧誘を意図するものではありません。また、投資にはリスクがあります。積立による購入は将来の収益を保証したり、基準価額下落時における損失を防止するものではありません。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、執筆者、製作者、アスコム、幻冬舎グループは、本連載の情報によって生じた一切の損害の責任を負いません。

はじめての人が投資信託で成功するたった1つの方法

はじめての人が投資信託で成功するたった1つの方法

中野 晴啓

アスコム

はじめての人が投資信託で成功するたった1つの方法。それは… 毎月、コツコツと「ある条件」を満たした投資信託を購入すること。 たったこれだけです。 お金の知識がなくても、資金の余裕がなくても、それだけで、お金の…

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