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相続税対策に「生命保険の非課税枠」を活用する方法

前回は、平成29年度税制改正が「タワマン節税」に及ぼした影響を解説しました。今回は、相続税対策に「生命保険の非課税枠」を活用する方法を紹介します。

独自の「非課税枠」がある生命保険

生命保険には独自の非課税枠があるので、非常に有効な節税対策として利用できます。非課税になる金額は次の式より求められます。

 

非課税になる金額=500万円×法定相続人の数

 

つまり、法定相続人が3人だとすれば、500万円×3人で、1500万円が非課税になるのです。

 

ただ、生命保険は保険料の負担者、被保険者、保険金受取人がそれぞれ誰であるかによって課税される税金の種類が変わるため、注意が必要です。

 

●例1 相続税が課される場合

 

保険料の負担者:夫

被保険者:夫

被相続人:夫

保険金受取人:妻

 

被相続人である夫が、自分のお金で自分に保険をかけ、かつその保険金を相続人である妻が受け取る場合、その保険金には「相続税」が課されます。この場合、先程の非課税制度が適用できます。

 

●例2 所得税が課される場合

 

保険料の負担者:妻

被保険者:夫

被相続人:夫

保険金受取人:妻

 

保険料の負担者と受取人が一致している場合、その保険金には、「所得税」が課されます。

 

●例3 贈与税が課される場合

 

保険料の負担者:妻

被保険者:夫

被相続人:夫

保険金受取人:子

 

保険料の負担者と被保険者が異なり、かつ保険料の負担者と受取人が一致していない場合には、保険料の負担者が受取人に財産を与えたと解釈されるため、贈与税が課されます。

 

[図表]生命保険金に課税される税金の種類

 

生命保険を相続税対策として活用する場合には、これら保険料の負担者、被保険者、保険金受取人を今一度しっかりと確認すべきです。

すぐ受け取れる、受取人が指定できるというメリットも

生命保険には、そのほかにも2つのメリットがあります。

 

1つ目のメリットは、書類さえ用意すれば、1週間ほどでまとまった現金を受け取れることです。不動産を売却するよりもよっぽど手間がかからないため、相続税の払いにも有用です。

 

2つ目は、保険金の受取人を指定できることです。受取人が指定されていれば、誰の財産かなどで遺族がもめることもありません。

岡野雄志税理士事務所 所長 税理士

相続税専門の税理士。早稲田大学商学部卒業。2005年、横浜市に事務所を設立。開業以来、相続税還付や申告、対策など相続税関連の案件を600件以上手がける。全国各地で332件以上の相続税還付に成功。2014年12月『納めてしまった相続税が驚くほど戻ってくる本』(あさ出版)を出版。2015年2月に新横浜駅の事務所に移転。

著者紹介

連載相続専門税理士が教える「税務調査」対策のポイント

 

相続税専門税理士が教える 相続税の税務調査完全対応マニュアル

相続税専門税理士が教える 相続税の税務調査完全対応マニュアル

岡野 雄志

幻冬舎メディアコンサルティング

ある日国税庁からかかってきた一本の電話。 その電話だけで、何百万円と課税をされてしまう可能性があること、あなたは知っていますか? 「マルサの女」というが流行ってから、国税庁の担当者が税金の調査をしにくることは一…

 

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