▲トップへ戻る
会社の売却・・・買い手に「合併」される場合の手続き①

今回は、会社の売却後、買い手に「合併」される場合の手続きについて見ていきます。※本連載では、島津会計税理士法人東京事務所長、事業承継コンサルティング株式会社代表取締役で、公認会計士/税理士として活躍する岸田康雄氏が、中小企業経営者のための「親族外」事業承継の進め方を説明します。

事業譲渡と比べて手続きが容易な「合併」

(1)合併の効果

親族外承継(M&A)の直後、対象会社を買い手が子会社として保有するのではなく、シナジー効果の実現を目的として、株式を取得後に吸収合併するケースは非常に多い。

 

合併のメリットは、間接部門の集約化による経営効率化、資金調達の容易性、市場シェアの拡大による支配力強化などである。個々の資産および負債、契約関係を包括承継することから、事業譲渡と比べて手続きが容易である。

 

しかし、合併のデメリットは、対象会社が法律上消滅するため、既存の取引先や従業員など利害関係者にとって抵抗があることと、資産および負債・契約関係等をすべて引き継ぐため、不要なものまで取り込んでしまうことが挙げられる。

合併の主要な手続きは「3つ」

(2)合併の手続き

会社法上のスケジュールを検討する際、合併期日(合併の効力発生日)を先に決定する。そこから逆算して、各手続きを日程表に落とし込む。

 

主要な手続きは、①株主総会による合併契約の承認決議、②債権者保護手続(官報における合併の公告および、債権者への個別通知)、③株主への合併の通知(反対株主の株式買取請求手続)である。これら3つの手続きは、その前後を問わない。たとえば、株主総会による合併契約等の承認以前に、債権者保護手続を行うことも可能である。

 

[図表]合併の手続き

 

この話は次回に続く。

島津会計税理士法人東京事務所長
事業承継コンサルティング株式会社代表取締役 国際公認投資アナリスト/公認会計士/税理士/中小企業診断士/一級ファイナンシャル・プランニング技能士

一橋大学大学院商学研究科修了(会計学及び経営学修士)。 国際公認投資アナリスト(日本証券アナリスト協会検定会員)、公認会計士、税理士、中小企業診断士、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。日本公認会計士協会経営研究調査会「事業承継専門部会」委員。
中央青山監査法人(PricewaterhouseCoopers)にて会計監査及び財務デュー・ディリジェンス業務に従事。その後、メリルリンチ日本証券プリンシパル・インベストメント部門(不動産投資)、SMBC日興証券企業情報本部(中小企業オーナー向け事業承継コンサルティング業務)、みずほ証券グローバル投資銀行部門(M&Aアドバイザリー業務)に在籍し、中小企業オーナーの相続対策から上場企業のM&Aまで、100件を超える事業承継と組織再編のアドバイスを行った。

WEBサイト https://jigyohikitsugi.com/

著者紹介

連載中小企業経営者のための「親族外」事業承継の進め方

 

 

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧