前回に引き続き、相続した不動産を売却するための「基本的な流れ」を解説します。今回は不動産会社による販売活動から、決済・引渡しまでの流れを見ていきましょう。

不動産会社の販売活動から契約準備までの重要ポイント

前回の続きです。

 

【ステップ4】不動産会社が販売活動を行なう

 

販売活動中は、担当者からの報告・連絡をよく観察してください。

 

「チラシ、インターネット等、販売活動に問題はないか?」

「ライバル会社にも情報を出しているか?」

「近隣に販売活動を知られたくない場合は、上手に販売活動を行なってくれているか?」

 

この段階で、担当者の力量がかなり見えてくるでしょう。

 

【ステップ5】買主と条件が折り合ったら契約準備

 

買主がほぼ確定したら条件面の整理が必要です。売主としては、売却にあたりできる限り出費は避けたいため、現況有姿での引渡しを希望しましょう。また、引渡し後に問題があった場合に売主に金銭面での負担がないよう、瑕疵担保(かしたんぽ)責任を免責することもポイントです。

 

このような条件は売却金額にも影響してくるため、慎重な対応が必要です。

契約の締結から決済・引き渡しの際に確認すべきこと

【ステップ6】不動産売買契約の締結

 

契約日より前に、重要事項説明書および不動産売買契約書を確認させてもらいましょう。最近の不動産売買契約書は特約が多く記載されるようになったため、事前に確認しておかないと、当日の説明では意味が不明なまま終わってしまうこともあります。

 

なお、当日まで契約書面を見せてくれない会社は注意が必要です。

 

【ステップ7】決済・引渡しを行なう

 

買主が金融機関から借入を行なう場合は、決済日に金銭の授受が問題なく行なわれるよう、担当者が段取りをとっているかよく確認しましょう。

 

売主としては、権利証や登記識別情報に問題がないか事前に確認が必要です。また、売却で忘れてはならない不動産譲渡税の申告手続きについて、概算の譲渡税額まで押さえておくことが大切です。

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石川 宗徳,森田 努,島根 猛,佐藤 良久,近藤 俊之,幾島 光子

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