不動産の賃料は、不景気になっても大きくは下がらない
不動産投資には「インフレに強い」という特徴があります。
インフレになると現物資産である「モノ」の価値が上がり、現預金などの価値が下がっていきます。モノである不動産は物価全体の上昇とともに、その価値を上げていくのです。逆にデフレになったときには、「モノの価値が下がる=不動産の価値も下がる」傾向は当然あります。
しかし、ここからが不動産投資でいちばん大切なことになりますが、デフレになって所有している不動産の価格が下がったとしても、良くはないものの問題ありません。なぜなら、賃料は基本的に大きく下がらないからです。
たとえば賃料が月8万円の物件で、景気が悪くなったからといって、いきなり入居者から「家賃を7万円に下げてくれ」と要望が来ることはほとんどありません。また、急に空室になって家賃を1万円も下げないと入居者を見つけられないという状況も考えづらいです。
不動産は投資対象として「安定」している
逆にインフレになったからといって、8万円の賃料が翌月に9万円になることもありません。
株の例でいうと、たとえば2004年から2017年までの日経平均株価は、1万円を挟んで下は8000円近くから上は2万400円以上まで上下動していました。このように、株価は日々変動するうえ、非常に激しく動くことが珍しくありません。
一方、東京23区の新築ワンルームマンションの平均坪単価は、その10年の間、高騰はしているものの300万円を割り込まずほぼ一定でした。リーマン・ショック前後を例にとっても、株が最高値から一時約56%も値を下げたのに対し、不動産は最高値から約24%の下落に留まっています。
つまり不動産投資は「リスクをコントロールしやすい」のです。また、株式のように景気の良し悪しにタイムリーに家賃が連動して乱高下することもありません。株の値動きに比べて不動産の価格と賃料の下落は少なく、投資対象として非常に安定しているのです。
したがって、インカムゲインを目的として不動産投資を行う場合、空室にならない限り、収益が極端に減少するような事態は起こりえないといってよいでしょう。
不動産の歴史を振り返れば80年代のバブル、リーマン・ショック、現在のオリンピック景気等、さまざまな好況・不況の波が訪れました。しかしいつでも家賃は安定しており家賃の暴落は一度もありません。だからこそ不動産はどんな時代でも安心できる資産なのです。