大規模なインフラ計画が策定されているダバオ
本連載でダバオ市を強力にお勧めするもう一つの理由には、このダバオ市の前市長ドゥテルテ氏が、この本を執筆している最中の2016年の大統領選挙に出馬し、見事に当選したことがあります。
その強引な手法に少なからず批判はあるものの、大方の見方としてはフィリピン全体の治安向上、そして経済の発展が大いに期待されています。
彼が元市長を務めたダバオが政治的地盤として発展しないわけがありません。事実、先に述べたようにダバオの発展につながる大規模なインフラ計画が策定され、進んでいるのです。この開発にはもちろん日系企業も多数参加しています。
また、フィリピン最大財閥であるアヤラコーポレーションの不動産開発会社アヤラ・ランドやSMDCグループなどのショッピングモールも進出してくるなどで、地価の上昇機運も高まってきています。
今後、開発はどんどん進み、それに伴って不動産の価格も間違いなく上昇すると言っても過言ではない状況です。そして、この可能性に溢れたダバオ市の不動産を手に入れるチャンスは今をおいてほかにはないのです。
外国人も購入可能で、利回りが高い「コンドミニアム」
海外で不動産投資をするなら第一候補はフィリピンのダバオ市です。では、ダバオ市のどのような不動産を狙うべきか――。忙しいドクターの皆さんにとっては、大前提として「購入後手放しで収入が得られる」不動産でなければなりません。
フィリピンにおいて比較的手軽に購入可能な賃貸物件は、一戸建てまたはコンドミニアムになります。後者は日本でいうマンションです。
しかし、一戸建ては購入することができません。フィリピンでは外国人の土地の保有が禁止されているからです。
どうしても保有したければ現地法人を設立し、法人名義で購入する手もありますが、現地法人はフィリピン人の株所有比率が60%以上と決められており、代表者もフィリピン人でなければいけませんから現実的とはいえないでしょう。
残るはコンドミニアムです。コンドミニアムであれば全戸数の40%まで外国人でも購入が可能です。したがって狙うべきは必然的にコンドミニアムとなります。
ダバオ市におけるコンドミニアム入居者のターゲットは、海外やマニラからの駐在員、または日本や欧米のリタイアした人です。
間取りは、ワンルームから1LDK(30〜35㎡)で、価格帯は1000万円前後が最初の一戸としては手軽でお勧めです。
この間取りは600万円程度でも手が届きますが、それだとグレードが低いため日本人をはじめとする外国人は住みたがりません。現地人の実需用と見るべきです。
一方で1000万円程度になると、現地では外国人が入居者の中心となる高級コンドミニアムの部類に入ります。家賃も毎月8万円から10万円が相場になるので、十分な利回りが期待できます。