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銀行経営の大きなリスク、「金融不正」を予防するAI活用術

前回は、トレーディング業務におけるAIの活用法について取り上げました。今回は、銀行経営の大きなリスクとなる「金融不正」を予防するAI活用術を紹介します。

不正の予防には、熟練した監査法人が必要だが・・・

トレーダーやファンドマネージャーは厳しく結果が求められます。そのためインサイダー取引などの不正行為を犯してしまうことがあります。あるいは、社内ルールを破って、リスクの大きい、失敗したら会社に大きな損失を与えてしまう取引をしてしまい、実際に巨額の損失を被ることもあります。

 

こういったことを未然に防ぐためには、不正行為のパターンを熟知し、兆候を発見できる監査人が必要です。とはいえ、トレーダーが実行する膨大な取引数に比べて監査人の数が不足していました。

AIが「従業員の会話」や「メール記録」を監視

トレーダーやファンドマネージャーだけではありません。2012年にLIBOR金利(ロンドン銀行間取引金利)の不正操作が発覚し、米英スイス当局がUBSに対して14億スイスフラン(約1470億円)の課徴金を課すという事件が発生しました。

 

つまり金融不正は、銀行経営にとって非常に大きなリスクになったということです。

 

こうした金融不正への対策として、AIを活用する動きが出てきています。そのなかでも活用が進んでいるのが、AIによって従業員の会話やメール記録を監視し、不正を未然に防止したり、実際に被害が出る前に食い止めたりするという方法です。

株式会社オメガ・パートナーズ 代表取締役社長

東北大学大学院理学研究科数学専攻修了、京都大学MBA(金融工学コース)修了。
大学院修了後、富士通株式会社に入社。
金融システム・エンジニアとして、銀行勘定系システム開発プロジェクト、および証券取引システム開発プロジェクトに参画。
その後、みずほフィナンシャルグループのクオンツ・アナリストに転身し、デリバティブ・ビジネスやリスク管理業務に従事。
株式会社Sound-Fの金融工学部門のマネージャーを経て2015年から現職。
近年では高度市場系金融システム開発プロジェクトへの参画や、金融業務向け人工知能開発、
ブロックチェーンを活用したインフラ構築ビジネスに従事している。

著者紹介

連載リテールサービスから機関投資家向けサービスまで…AIに置き換わる銀行業務とは?

本連載は、2017年12月18日刊行の書籍『AI化する銀行』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

 

 

AI化する銀行

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幻冬舎メディアコンサルティング

AIの導入によって日本の銀行が、そして銀行員の働き方が劇的に変化します。 単純作業は真っ先にAIに切り替わり、早いスピードと高い精度で大量の業務がさばかれていきます。 さらに、属人的な業務でさえも、AIが膨大なデータ…

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