近年、親が亡くなった後の相続対策とは別に、認知症になる前の財務管理対策の必要性が注目されています。本連載では、司法書士みそら総合事務所代表・酒井俊行氏の著書、『わかりやすい家族への信託』(すばる舎)から一部を抜粋し、認知症の財務管理対策と相続対策の両方に効果を発揮する「家族信託」の基礎知識をレクチャーします。

「新しい財産管理の手法」といわれるが・・・

家族信託は「家族を信じて財産を託す、新しい財産管理の手法」と言われることがあります。

 

新しい財産管理の手法と言われてもピンと来ないと思いますし、賢一さんが家族信託についてよく知らないのも無理はありません。家族信託という言葉がよく使われるようになったのは、ここ数年の話だからです。

 

「家族信託という言葉を初めて聞いた」という方や、「聞いたことはあるが、どういうものかよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。

金融商品と家族信託は「全く違うもの」

「信託」という言葉で比較的よく知られているものとしては、信託銀行や投資信託といった金融機関や金融商品をイメージさせるものが多いと思います。

 

しかし、これらの金融商品と家族信託は「全く違うもの」というイメージをまずは持っていただきたいと思います。

 

家族信託をイメージするためのキーワードを三つ紹介します。これを覚えておくと、家族信託がどんなものか大まかにつかめると思います。

 

①個人戦から団体戦へ

 

②新しく家族の財布を作る

 

③財布の中身は決められた目的のためにしか使えない

 

(続)

わかりやすい家族への信託

わかりやすい家族への信託

酒井 俊行

すばる舎

◎相続の前に、老後の生活をいかにサポートできるかが最も重要 ◎相談に行く前の基本知識 「家族信託ってどんなもの?」という疑問に、スッキリわかりやすく答える本 ◎家族のストーリーをもとに、「家族信託」の検討から設計…

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