お手頃価格の「初期費用」で入居者を呼び込む
フリーレントと似ているようですが、こちらは入居者が支払うべき初期費用を大家が肩代わりするやり方です。
入居時にかかる仲介手数料、前家賃、火災保険料、カギの交換費用、保証会社への保証料といった初期費用を「3万円ポッキリ!」「初期費用半額!」など、お手頃価格にディスカウントします。
具体的にいくらにするか、どの費用を肩代わりするのかは、家賃の価格帯や地域の慣習に合わせる必要があるため、管理会社と相談してください。こうした方法の狙いは、同じような条件のライバル物件が多いなかで「こっちの部屋のほうが得だな」と思わせるところにあります。
ここで注意したいのは、フリーレントにも共通することですが、入居付けに対してオーナーがある程度のコストをかけているにもかかわらず、早期退去されてしまうリスクがあることです。家賃3カ月分のコストをかけて入居してもらっても、3カ月で退去されてしまえば、まったく意味がありません。そのためこうしたケースでは、賃貸借契約書に早期退去に対しての違約金の規定を盛り込むようにしましょう。
入居条件緩和の前に、管理会社・既存入居者と相談を
最後に紹介するのは、入居対象者に関する条件を緩和することです。例えば、外国人や生活保護者の入居可、ペット可などです。
外国人については、外国人対応に慣れた管理会社で、かつ保証会社を付けられるのであれば検討しても良いでしょう。
生活保護者についても同様で、行政当局が家賃の入金を代行する代理納付制度などにより、家賃滞納に対するリスクヘッジができることが条件です。
ペット可についていえば、これまで禁止だったものを可能とする場合には、既存入居者への周知が必要です。併せて、ペット管理規約を作り守ってもらうことも大切です。敷金を積み増すことや飼育可能なペットの種類・頭数の制限など、いくつかチェック事項があるので、管理会社とよく相談したうえで決めるのが良いでしょう。