今回は、定期借地権による賃貸契約を円満に遂行する方法等を考察します。※本連載では、2級建築士・宅地建物取引主任者の齊藤正志氏の著書、『不動産を「加工」する技術』(現代書林)より一部を抜粋し、不動産を有効活用し、次の世代へも継承できる財産を作る「不動産加工」について解説していきます。

定借での賃貸契約には「コーディネーター」が必要

前回からの続きです)

 

さて、このようなことは理論的には成り立ちますが、実際に実現させるためにはどうしたらよいのでしょうか。まず、コーディネーターが必要です。定借での賃貸契約は貸主と借主が将来に向けて継続するため、双方に十分な理解が必要です。将来、万が一、不測の事態があっても、しかるべき対応が必要です。

 

売買の場合は契約が成立して引き渡してしまえば、双方まったくの他人ですから完結できますが、借地契約は、期間が終わるまでは継続します。このようなことをコーディネーターが十分理解して説明しなければならないのです。

街の活性化が「空き家予備軍」の資産を守る

次に空き家予備軍に対しての啓蒙活動について述べましょう。私が思うには、今現在空き家になっているところは、先に記したような提案をしてもたぶん進まないと思います。

 

しかし、これから空き家になるだろうという人たちは、かなり多いのではないかと考えられます。その人たちに対しては、当然ながら自分たちの後始末を考える必要と、近隣とのコミュニケーションを常に取りながら、街を活性化していく必要があります。それが、自分たちの資産を守ることになると思います。

不動産を 「加工」する技術

不動産を 「加工」する技術

齋藤 正志

現代書林

著者は積水ハウスに入社し、「自分年金」という言葉を考案しました。 そして、「自分年金」をつくる方法としてアパート経営を推奨し、40年間で570棟のアパートを販売したという実績があります。 その後に独立し、いまは不動…

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