定借での賃貸契約には「コーディネーター」が必要
(前回からの続きです)
さて、このようなことは理論的には成り立ちますが、実際に実現させるためにはどうしたらよいのでしょうか。まず、コーディネーターが必要です。定借での賃貸契約は貸主と借主が将来に向けて継続するため、双方に十分な理解が必要です。将来、万が一、不測の事態があっても、しかるべき対応が必要です。
売買の場合は契約が成立して引き渡してしまえば、双方まったくの他人ですから完結できますが、借地契約は、期間が終わるまでは継続します。このようなことをコーディネーターが十分理解して説明しなければならないのです。
街の活性化が「空き家予備軍」の資産を守る
次に空き家予備軍に対しての啓蒙活動について述べましょう。私が思うには、今現在空き家になっているところは、先に記したような提案をしてもたぶん進まないと思います。
しかし、これから空き家になるだろうという人たちは、かなり多いのではないかと考えられます。その人たちに対しては、当然ながら自分たちの後始末を考える必要と、近隣とのコミュニケーションを常に取りながら、街を活性化していく必要があります。それが、自分たちの資産を守ることになると思います。