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痛むときには冷やす? 温める? 「肩の痛み」に関するQ&A①

前回は、体幹や下半身を鍛える「基礎的な運動療法&エクササイズ」を紹介しました。今回からは、患者さんからよく寄せられる「肩の痛み」に関する質問についてQ&A形式で見ていきましょう。

急性の痛みは冷やし、慢性の痛みは温める

治療法や日常生活の注意点など、患者さんから質問されることがよくあります。しかし、中には質問できずにわからないまま帰られる患者さんもいらっしゃいます。そこで、最後に皆さんの悩みや疑問を紹介しておきましょう。

 

Q:痛いときには温めたほうが良いのか、冷やしたほうが良いのかわかりません。

A:急性では冷やし、慢性では温めるのが基本です。

 

痛みが出た直後などの急性の場合は、痛みも強く、また痛む部位に炎症が起こって熱を持っていますので、冷やしてください。

 

しかし、痛みが長期間に及んで慢性化している場合は、冷やすと血流が悪くなって症状が悪化しますので、逆に温めてください。ゆっくり入浴して血流を良くしたり、肩を冷やさないようにすることで、症状が和らぎます。

 

湿布薬を使用するときは、冷湿布でも温湿布でも構いません。湿布薬には消炎鎮痛作用のある成分が塗られており、それが皮膚から吸収されるわけですが、この中に温めたり冷やしたりする作用のある成分は含まれておりません。

 

冷湿布にはヒンヤリ感じるメントールが、温湿布には温かく感じるカプサイシンが含まれています。つまり、皮膚感覚の問題ですから、ご自身が気持ち良く感じるほうを使用すると良いでしょう。

体操は肩凝りの改善やストレス解消にも効果的

Q:肩の凝りが本当に体操で改善するのでしょうか?

A:体操は肩凝りの改善に効果的です。

 

肩凝りは、肩から首にかけての筋肉の血流が悪くなって起こったものです。筋肉に血管が多く通っているのは、それだけ筋肉が多くのエネルギーを消費しているからです。筋肉がエネルギーを産生するためには、ブドウ糖と酸素が必要です。ところが、緊張が続いて血流が滞ると、まず酸素が不足します。すると、普通ならエネルギーに変わるはずのブドウ糖が不完全燃焼を起こし、乳酸などの疲労物質をつくりだします。

 

血流が良ければ、こうした物質を流してしまえますが、緊張した筋肉では静脈の流れも滞っています。そのため、うっ血した血液の中に老廃物が溜まってしまいます。この状態が、いわゆる肩凝りです。

 

この段階であれば、体操や運動によって筋肉をリズミカルに収縮させるだけで血流が改善しますので、凝りも解消します。したがって、日頃から体操や運動を行う習慣をつけることをお勧めします。しかも、体を動かすことはストレスの解消にもなります。

 

問題は、肩凝りの状態を放置して、仕事を続けたりすることです。こうなると筋肉の緊張をさらに持続され、凝りはやがて痛みに変わります。この痛みを、四十肩・五十肩による痛みと勘違いして治療をしないことが、症状を悪化させている一因になっているのです。

麻生総合病院 スポーツ整形外科部長

肩治療のスペシャリスト。
医学博士。日本整形外科学会認定専門医。日本肩関節学会代議員。日本整形外科スポーツ医学会代議員。昭和大学藤が丘病院兼任講師。
専門分野はスポーツ整形外科、肩肘関節外科、関節鏡視下手術。
1990年昭和大学医学部卒業。
現在は、同病院で勤務医として活躍するだけでなく早稲田大学ラグビー蹴球部のチームドクターを務める。

著者紹介

連載「肩の痛み」を速やかに取り去りアクティブライフを送る方法

 

「肩」に痛みを感じたら読む本

「肩」に痛みを感じたら読む本

鈴木 一秀

幻冬舎メディアコンサルティング

四十肩(五十肩)の発症率は70%を超え、もはや国民病と言っても過言ではありません。 一般に、肩の痛みや違和感は放置する人が多いのが実情ですが、手遅れの場合、尋常ではない痛みと共に日常動作をままならなくなり、最悪の…

 

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