▲トップへ戻る
60歳以上での起業で意識したい「会社の育て方」とは?②

前回に引き続き、60歳以上での起業で意識したい「会社の育て方」を見ていきましょう。今回は、目標の立て方も併せて説明します。

会社を立ち上げたら「翌日から仕事がある」状態にする

しかし、いきなり売上1億円などという目標を立てるのは、リスクに対して実現できる可能性が低過ぎますから、1年目、2年目は、とにかく無理がない目標を立てるのが賢明です。

 

それに加えて、「立ち上げたら翌日からすぐに仕事があるような状態にしておくこと」。すぐに仕事を始めたとしても、お金が入ってくるのはずっと先になりますから、それまでは利益がないどころか、まったくお金が入ってこない状況も考えられます。

 

仕事がなければ、あっという間に資金繰りが厳しくなるのが、サラリーマンとの大きな違いです。定年退職後に起業を考えている人は、自分の会社を立ち上げたらすぐに仕事を始められるように、サラリーマンとして勤めているうちにある程度までは準備をしておくことが必須でしょう。そのためにはネットワークも築いておかなくてはなりません。

なぜ「趣味」を仕事にするべきではないのか?

最後に、「好きなことをやってはいけない」という点も付け加えておきましょう。

 

やはり、仕事は「こういうことをやってくれないか?」と人からお願いされたほうがいいのです。ビジネスは誰かに求められて初めて成り立つものです。

 

「自分が好きな商品だから買ってくれるに違いない」と思っていても、買ってもらえるとは限らないでしょう。往々にして、自分の好みを中心に考えると、採算性を度外視してしまいます。その結果、あっという間にビジネスが立ち行かなくなります。

 

好きなことを仕事にしたいと、退職金をつぎ込んでそば屋などを始める人もいますが、起業としては賛成できません。まず、修業をして何十年も店を続けてきた同業者に敵かなうわけがありませんし、これだけ多くの飲食店があるなかで「好きだから」という理由だけで立ち上げた店が生き残っていくのは難しいでしょう。そもそも、店を開いたら接客や会計、掃除など、やりたくない仕事もやらなければならなくなります。

 

自分の趣味で、一人でやる分には構わないと思いますが、経営者として人を雇う立場になると責任が生まれますから、趣味を楽しむどころではなくなってしまいます。そういう意味で、趣味は仕事にするべきではないというのが私の考えです。

 

60歳か65歳で起業をするとしたら、続けられるのは長くてもせいぜい15年か20年ですから、のんびり構えている暇はありません。その間に会社を黒字にして社会に貢献できるようなことを成し遂げるには、猛スピードで仕事をするくらいの気持ちが必要でしょう。

基金運営研究所株式会社 代表
一般社団法人年金基金運営相談センター 理事長
株式会社CN総合コンサルティング 代表
 

1973年に慶應義塾大学を卒業後、都市銀行に入行。不動産や企業年金等幅広い業務に従事し、業績向上に貢献する。54歳で関連会社に転籍、定年退職まで勤め上げる。2008年、61歳で起業。基金運営研究所株式会社を設立する。2012年には一般社団法人年金基金運営相談センター理事長に就任。企業年金のコンサルティングを行うかたわら、不動産や保険代理、投資家に対する運用商品の紹介、相続対策、M&A等へと事業を拡大し、2013年に株式会社CN総合コンサルティングを設立。各分野の専門知識をもった22名の定年後シニア人材を雇用、戦力化し、黒字経営を続けている。義理人形を重視した誠実な仕事が支持されており、数十年来の取引先も多い。モットーは「生涯現役」。

著者紹介

連載シニア人材が「生涯現役」で活躍するために必要なこと

本連載は、2017年5月29日刊行の書籍『シニア人材という希望』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

 

シニア人材という希望

シニア人材という希望

中原 千明

幻冬舎メディアコンサルティング

超高齢社会の到来とともに、日本人の働き方は大きく変わる――。 都市銀行でマネジメント職を歴任。 定年後に起業し、多数のシニア人材を雇用する経営者が語る“新しい労働の在り方"とは? 2013年4月1日、高年齢者雇用安定法が…

 

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧