今回は、経理業務のスリム化に「営業事務との分化」が不可欠な理由を見ていきます。※本連載は、株式会社アックスコンサルティング代表取締役・広瀬元義氏の著書『社長さん!経理はプロに任まかせなさい!』(あさ出版)の中から一部を抜粋し、ムダをなくす経理管理についてわかりやすく解説します。
多くの営業事務を兼任していることが多い「経理担当」
多くの中小企業の経理担当者で、経理事務だけをメイン業務としている人はまれだと思います。
経理担当者は意外に多くの営業事務を兼任しています。営業事務とは、営業マンのサポートです。具体的には、商品の受発注管理、在庫有無や納期の管理などがこれにあたります。
また営業マンに代わって、商品説明の資料作成に携わったり、場合によっては顧客に対して簡単な説明を行ったりします。
経理業務で「アウトソーシング」できるものを見極める
すなわち、経理業務の作業効率を正確に測定するには、営業事務業務の内容と正確に分化する必要があります。
筆者著書『社長さん!経理はプロに任まかせなさい!』では、経理業務のアウトソーシング化を提案していますが、営業の事務作業については、さすがに外注は不可能だという会社が多く、この作業を行わないと、経理業務だけアウトソーシングすること自体が頓挫してしまいます。
経理業務のスリム化には、営業事務との分化が不可欠です。
[図表]経理担当者が兼務している仕事を「分化」していこう!
株式会社アックスコンサルティング
代表取締役
1988年、会計事務所とその関与先の成功を支援するコンサルティング専門会社として創業。会計事務所の経営支援、一般企業の経営支援、資産家の不動産コンサルティングを中心に業務を展開。
2010年、相続・贈与に取り組む専門家のネットワーク「アックス資産税パートナーズ®」を発足、「相続・贈与相談センター®」としてサービスを展開。
2011年、スモールビジネスの成功を支援する会計事務所の全国フランチャイズ「Q-TAX®」を発足。
会計事務所および経営者向けセミナーの講演は年間50 回以上。これまで出版した著書は45冊以上、累計発行部数は48万部を超える。
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