「トレンド相場」のほうが儲けやすい理由
<知恵②>
狭いレンジ相場は儲からないぞ
トレンド相場には、下記の図表のように上昇相場と下降相場の2種類ある。そしてもう一つ、レンジ相場があり、一般に為替相場の大半がレンジ相場で、上昇・下降のトレンド相場との比率は、2・6・2と考えてよいと思う。相場経過時間の観点で、レンジ相場で儲けられる時間はおよそ60%というわけだ。トレンド相場に比べ期間は長いが、トレンド相場とレンジ相場のどちらで儲けやすいかと問えば、正解はトレンド相場だ。
たとえば上昇相場では、価格が安い位置から上昇する状態が続くので、安い価格で買って、高くなったところで売れば、当然に利益がでるから、トレンドに乗れるだけで利益を膨らますことができる。
対極にある下降トレンドでは、高い価格で売って、トレンドに乗って、安くなった価格で買い戻せば、利益を大きくとれる。しかし、レンジ相場では、そうはいかない。時間的には長いのだが、次のような戦術が有用だろう。
レンジの値幅が広めなら、買いとカラ売りを繰り返す
①レンジの幅に関心をもて
一定の広めのレンジの値幅を利用できれば、上値ラインと下値ラインの間の往復の値動きで、買いとカラ売りを繰り返せれば、儲けることができる。このレンジ幅が狭くなると、「ちゃぶつく」という表現するように、値動きが不安定となり、かなり売買が難しくなる。従ってスプレッドの損ばかりが積み重なり、また勝率が悪くなり、効率的なトレードと言えない。こうしたわずかな値幅の往復トレードで稼ぐことは、消耗戦なので、トレンドができるまで待つことを勧める。
[図表]儲かる相場と儲からない相場
②ボックス放れに仕掛けよ
方向性がなく、一定の値幅で行ったり来たりを繰り返すちゃぶつくレンジ相場で儲けるには、注文に工夫をこらす必要がある。逆指値注文でレンジを上放れあるいは下放れする位置に注文を予め出しておき、いざボックス放れが起きれば売り買いが成立し、新しいトレンド相場のスタートに乗れるという戦術プランを使える。つまり、レンジ放れのタイミングを待ち伏せ作戦でキャッチし、以後伸びるだろう利益を確保する方法だ。