今回は、FX投資の買いとカラ売りでは、どちらが有利に儲けられるのかを見ていきます。※本連載は、株式アナリストとして知られる秋津学氏の著書、『FX黄金セミナー 時給より「分給」で稼げ!』(毎日新聞出版)の中から一部を抜粋し、FX投資で勝つための実践的な知識とテクニックをご紹介します。

損失発生時の「心のダメージ」にも差が・・・

<知恵⑧>買いよりカラ売りの方がかなり有利

 

買いとカラ売り。どちらが有利に儲けられるのか。一概にどちらと言えないにしても、状況次第でどちらを中心に売買すれば、より儲かるのか。

 

順調に波動をつくり、上昇してきたものの、いきなりカラ売りを仕掛けられて波動に亀裂を入れられ、あっという間に、元の木阿弥にされる。実践では、しばしば見かけることだ。こうした予期しない経験では金銭的損失をこうむるだけでなく、「徒労感」「恐怖」といったネガティブな心の傷が残るもの。

 

売りポジションをもっているとき、価格がじわじわ上がるのを見ていても、不快感をもつものの、衝撃を受けることはまずない。しかし買いポジションがいきなり売り崩されて損失が広がる過程では、下落速度が増すゆえ、衝撃はかなり大きいはずだ。

3対1で「カラ売り」のほうが有利!?

私の経験では、3対1で、カラ売りが買いにまさる。カラ売りのリズムをグランビル法に置き換えてみると、売り1→売り2→売り3という流れで、リズムがとりやすい。天井圏から落ちてくると、売り圧を感じ、ニュートンの法則ではないが、落下のカラ売りの方が自然な動きに感じるのは不思議なものだ。

 

一般に株式投資からFXに入ってきたトレーダーは、買い派が多く、買い安心の習性が身についており、カラ売りというトレードスタイルに心理的な抵抗感をもつようだ。従って、カラ売りのスタイルに何ら抵抗感をもたない外国勢は、むしろ、カラ売りをこぞって仕掛けてくるようだ。

 

一般にトレンドフォロー時には、三段波動の完成後にトレンド転換が行われることが多く、そうした三段目にあっての売り崩しをしやすい時に、平然とカラ売りができないのでは、勝ち目がない。タイミングが一歩も二歩も遅れてしまうのだ。

 

「あ、崩されたな」と感じた瞬間、準備したように注文のために超速のタイプができないと、不用意なタイミング遅れで、利益を少なくするか、ドテンが遅れ、溜息をつく羽目になる。

 

[図表]買いよりカラ売りが有利

FX黄金セミナー 時給より「分給」で稼げ!

FX黄金セミナー 時給より「分給」で稼げ!

秋津 学

毎日新聞出版

FXトレード本をいろいろ読んだけど、儲からなくてあきらめた、少額資金で「億リ人」になる夢がかなわない、自信喪失のトレーダーに交じって、新しい挑戦者も増えているFX市場。着実に儲ける「銭活」「分給」に挑戦をしてみませ…

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