物件資料とともに持参したい「融資セット」
前回の続きです。
訪問の際は、できれば具体的な話をしたいので、物件資料と「融資セット」を持参する。「融資セット」というのは、金融機関から融資を得るために必要な書類一式を指し、便宜上こう呼んでいる。面談の際に金融機関から持参するよう指示される場合もあるが、そうでなくても持っていった方が、話が早く、地銀の担当者さんなどからは感心される場合もある。
【融資セット(必須なもの)】
◎確定申告過去3期分(もしくは決算書3期分)
◎免許証、保険証のコピー
◎自分の経歴、家族のデータ
他に、融資が有利になるようなものがあればそれを持参しても良い。例えば、生命保険の証書や、将来的に相続するような物件などがあれば、それをアピールしてもいいかもしれない。もし、配偶者の方も仕事をしているなら、配偶者の確定申告や、収入を証明できる源泉徴収票などを持参するのもよい。
ちなみに僕は、簡単な「家系図」を作って持参している。僕の家系は、兄と妻が医師であり、非常に遠縁だが、ビジネス界で有名な方もいる。要は、金融機関に、いかに僕が信頼に足る人物か、稟議書に書きやすくするお手伝いをしていると考えてほしい。家系に社会的信頼性がおける職業の方が多ければ、そこはプラスに働くので、高属性の方はどんどん出していくべきだ。ご参考までに家系図の見本を掲載する。
[図表]家系図サンプル
資料を完璧に揃えたうえで、金融機関の条件を聞き出す
これらの資料は、融資には必要な資料であり、自分の身分を明かすという意味でも使えるので、有利になるようなものは出し惜しみせず、嘘にならない程度に盛った方がよい。
【融資セット(あればベターなもの)】
◎物件を持っていれば、物件概要書
◎配偶者の確定申告過去3期分(収入のわかるもの)、保険証、免許証
◎借家に住んでいるならば、その物件概要書(賃料などの確認のため)
◎家系図
◎金融資産一覧、金融資産エビデンス
僕があまりにも資料を完璧に持っていくので、金融機関の担当者から、最初はまず驚かれる。
「いやいや、ありがとうございます!」
とか、
「おお!審査が早くなりそうです」
とか。
そうなるとしめたもので、話がスムーズに進む。
ここで、金融機関の条件を聞き出す。
♢融資条件
♢融資エリア
♢金利
♢評価方法(積算評価か収益還元か、それとも中間なのか)
♢自分はどのぐらい借入できるのか
などをしっかり確認するのだ。