今回は、投資用不動産物件の購入に関する留意点を見ていきます。※本連載は、現役医師でありながら、不動産投資家として6棟、195戸の不動産を所有する、本間けい氏の著書、『激務の現役医師が実践 レバレッジ不動産投資 自由になるための最速メソッド』(サンライズパブリッシング)の中から一部を抜粋し、現在の財産や技術、社会的信用という自己資本に、不動産投資という他人資本を注入して、経済的自由を手に入れる方法についてご紹介します。

地方の中核都市には、人口が増加しているエリアもある

前回の続きです。

 

Q3.地方に不動産を買うなんて大丈夫?

 

都心に住んでいて、自分の目の届く範囲の物件を買いたいと思っている方は多いし、そういう気持ちもとても理解できる。しかし、地方の物件にはそんなにデメリットはないし、都心の物件にものすごくメリットがあるわけでもない。

 

あなたが懸念しているのは、地方の人口減少や空室率のことだと思う。しかし地方のある主要都市が、この10年、20年の間で消滅するかというと、現実味はかなり薄い。そして、都心だからといって、人口が増え続けているエリアばかりではないし、地方だからといって、人口が減り続けているエリアばかりでもない。地方の中核都市の中には、活況なエリアもあり、そういったところはむしろ人口が増加していることもある。

購入時には「賃貸マーケットの需要と供給」を考慮

では、人口が増え続けているエリアならば、買っても間違いないのであろうか? 人口が減り続けている地域にはもう見込みがないのであろうか? それは一概には言えない。なぜならば、物件を買う時に気にしなくてはならないのは、その地域の人口の増減だけではなく、賃貸マーケットの需要と供給であるからだ。

 

ここで言う「需要」というのは、人口のことであり、「供給」というのは住宅戸数のことだ。都心には、人口も多いが、住宅戸数もかなり多いため、供給過多となっている場合が多い。逆に、地方は人口が少なくても、供給が少ない場合もあり、そういったエリアに物件を持つことができれば、こちらの家賃収入はかなり安定する。

 

こういった観点から、都心がいい、地方がダメという考え方はあまり得策ではないことはお分かりいただけると思う。「都心・地方」と分けて考えるのであれば、自分のポートフォリオ構築を考えた時に、都心の物件を購入することを検討していけばよいと思う。

 

本書の序章の【医師が実践する不動産投資】に詳細を述べたが、地方には利回りがよく、キャッシュフローが出る物件が多い。つまり、インカムゲイン狙いで保有するということだ。一方、都心の物件は、キャッシュフローは少ないが、資産価値が高い。こういった物件は、残債が減るスピードより、資産価格が落ちるスピードの方がゆっくりになる(価格が下がりにくい)という利点があるため、長く持てば持つほど、キャピタルゲインが見込める。将来売却する可能性を考慮すれば、これらの物件を保有する意味は大きい。これらのエリアも性質も異なる物件をポートフォリオに入れるということは、リスクの分散になる。

 

1棟目を都心に購入すると、キャッシュフローが十分得られないので、再投資が困難になる。どうしても都心の物件を持ちたい場合は、本書の4章の【投資基準について】「複利という考え方」で述べたように、初めのうちは地方の物件を数棟購入し、充分なキャッシュフローを得た後に都心の物件を買えばいい。

レバレッジ不動産投資

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本間 けい

サンライズパブリッシング

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