「注目・取得・試用・消費」の実現を目指す戦略
コトラーは、「製品」を「ニーズとウォンツを満足させるため、注目(attention)、取得(acquisition)、試用(use)、消費(consumption)を目的として市場に提供されるもの」と定義しています。
製品戦略はこれら4つの目的を実現する製品を提供することを目指すものであり、より具体的には(1)製品開発戦略と(2)プロダクトミックス戦略、(3)プロダクトライフサイクル(PLC)戦略、(4)ブランディング戦略の4つがあげられます。
(1)製品開発戦略は、製品作りのプロセスで求められる戦略であり、素材・仕様の検討から、特許・商標等の知的財産権の確保まで多様な要素を含みます。
(2)プロダクトミックス戦略とは、市場に最適なプロダクトミックス(売り手側の提供するラインやアイテム全ての組み合わせ)を策定することにより、競争上の優位性を確保する戦略です。プロダクトミックスの要素としては、①幅(プロダクト・ラインの数)、②長さ(全アイテム数)、③深さ(プロダクトごとの種類)、④一貫性(それぞれのプロダクトラインにおける関連性)などがあります。
導入期、成長期、成熟期、撤退期で考える「PLC戦略」
(3)プロダクトライフサイクル(PLC)戦略は、製品のライフサイクルに応じてマーケティングの手法を変えていくやり方です。図表に示したように、大きく、導入期、成長期、成熟期、撤退期の4段階で考えていきます。
(4)ブランディング戦略は、製品のブランド力向上を図る戦略です。ブランドイメージを高める方法としては、一般にロゴ、シンボル、キャラクターなどが用いられます。
[図表]製品戦略立案プロセスとプロダクトライフサイクル戦略