「なぜうまくいかないのか」を考え続ける
ここまできてようやく、計画が完成したことになります。しかし、注意しなければならないのは、これらの経営改善策は実行・継続しなければ意味がないということです。
3年、5年という長期にわたって計画を実践し、さらに定期的に検証をしていくことが必要です。完成した計画は、ほかならぬ社長自身が作成したもの。計画通りうまく物事が進んでいるときはよいのですが、そうではなかったときこそ「なぜうまくいかないのか」「何を改善すればうまくいくのか」を考え続けることが大切なのです。
作成した計画は、自分の中にしまっておくのではなく、社員と共有したり、取引先などの社外にも明示しておくとよいでしょう。計画を実行するモチベーションを維持することにも繫がります。
3年5年と長期的に継続する根気を持つ
スポーツでもそうですが、結果が出ないからといって、やみくもに練習量を増やしたり、無計画な思いつきで新たな練習や戦術を取り入れたところで逆効果となり、さらなる深みにはまってしまうというのはよくあることです。それどころか、大けがをしてしまって取り返しのつかない事態を招きかねません。
事業を再生するには、経営者自身の「不退転の覚悟」が欠かせません。事業再生計画を作成したら、3年5年と長期的に継続する根気がなくては、自転車操業から脱却することはできないのです。