実 録 このCASEの悩みの声
「子どものための出費がどんどん膨らんでしまう」
産地を選んだ食材やせがまれて買ったおもちゃなど、子どものための出費がどんどんかさみ、歯止めがきかなくなっている状態に。
「子ども第一なので自分はお金を使ってはいけない気が」
すでに子どものための支出割合が高く、「自分のものには罪悪感があってなかなか使えない」という夫妻。大切なのは予算の設定です。
「保険を見直したいけど貯蓄型なので解約は……」
貯蓄のつもりで高額な終身保険に加入していましたが、毎月の保険料がやはり負担に。一度、保障と貯蓄は分けて考えてみましょう。
子どもにお金をかけすぎると、家計はあっさり赤字に…
子どもが小学生になると、保育園や幼稚園に通う子どものいる家庭に比べると、教育費の割合がかなり減ります。小学生のうちは乳幼児と比べて共働きの融通も多少ききやすく、意外と「お金の貯めどき」であるとも言えます。
ただ、それも「小学校から私立一貫校に通わせたい」「スイミングやピアノ、英会話など4つ以上は習い事を」など、どのように教育費をかけるかによって当然事情は変わってきます。いくら両親の出費を抑えたところで、「子どものため」と家計を踏まえずお金をかけすぎると、貯蓄どころか毎月の収支はあっさりと赤字になってしまいます。
このCASEの家庭の場合、食材は「産地を重視して宅配サービスでしか買わない」とこだわり、おもちゃやお菓子は「子どもにせがまれるままに」と、2人の子どもが家計支出の中心となっていました。
もちろんそういったお金の使い方を否定することはできませんが、子どものためという観点では、「将来の教育費増に備える」目的で貯蓄を増やすことも重要です。そのため、「今選りすぐりの食材にお金をかけるだけでなく、将来の教育費に備えて貯めることも、同じ子どものためである」ことを認識してもらうことから始めました。
保険と貯蓄は別々に管理し、終身保険を1つ解約
とはいえ、決して将来のために積み立てを怠っていたわけではなく、学費用として貯蓄型の保険に2つ加入していました。
加入中の方なら実感されていると思いますが、終身保険は定期保険や収入保障保険に比べてかけ捨てではない分保険料が高く、毎月の家計負担は確実に増えます。また中途解約してしまうと、大きく元本割れしてしまうので貯蓄のはずが払い込んだ元本より減ってしまう、ということになりかねません。
そこで保険と貯蓄は別々に管理することを考え、終身保険は1つを解約。夫の死亡保障が不十分だったので、代わりに収入保障保険に加入しました。
また、気になったのは「子ども第一なので自分のためにお金をかけるのに罪悪感が・・・」とのご両親の考えです。予算さえ設定していれば、自分のためにお金をかけることは悪いことではありません。金額より、支出のあり方が重要なのです。
CHECK1 食材調達は宅配サービスを利用
産地直送や生産者がわかる食材を利用。小さい子どものためスーパーにいけないからと宅配サービスで浪費気味。
CHECK2 2人でこの料金は改善の余地あり
自宅のインターネット通信回線料を差し引いても、1人あたり1万円ほど。格安スマホへの切り替えを提案しました。
CHECK3 保険は保障を重視
子どもが小さいので、第一に大黒柱の夫の保障をしっかりと検討。また貯蓄は別の方法でより効率的にシフト変更。
CHECK4 個人売買アプリを活用
多くを百貨店やブランドのオンラインショップでそろえていた被服費は、メルカリなど個人売買アプリで安く購入。
CHECK5 書籍代は図書館利用へ
読まない本や雑誌も次々「積ん読」してしまう買い物グセがありました。図書館に足を運ぶ習慣づけで自然と節減に。
CHECK6 罪悪感軽減のため妻の小遣いを設定
小遣いの使い道は自由。罪悪感を持たず、生きたお金の使い方をしてほしいので小遣いの設定を提案しました。