実 録 このCASEの悩みの声
「一人っ子の教育費がやっぱり負担になる・・・」
私立の中高一貫校に通う子どもの教育費が家計の大きな負担に。このように、「聖域」として教育費は手をつけられない方も多くいます。
「子どもの携帯電話代も含めると通信費がかさむ」
中学生くらいの年代になると、子どもが携帯電話を持つ家庭も今では珍しくありません。結果、思いのほか通信費がかさむことも。
「死亡保険を削っていいか不安になってしまう」
万一のときの死亡保険はなかなか削りたくありません。ただ、保障期間の見直しで毎月の保険料を抑えることもできます。
「聖域」となって、見直しが難しい教育費だが・・・
40代〜50代は老後に向けて貯蓄計画を進める段階になります。とはいえ、子どものいる家庭では、成長とともにいろいろな費目がかさむようになり、貯蓄が難しくなっていく側面もあります。
具体的に増える費目のひとつは、教育費です。晩婚晩産化、少子化などの影響により、子ども1人にかけられる支出が増えてきました。一度かけると決めてしまうと、見直しが難しいのが教育費です。かけられるからかけるではなく、収入の状況や環境の変化が仮に生じても支払っていけるかどうか、自分たちの老後資金形成とのバランスを考えて決めたいものです。
とくに私立の一貫校などに通う場合、中学生から学費は公立と比べて2〜3倍以上になることも珍しくありません。塾や家庭教師などの費用も踏まえると、住居費の次に占める大きな支出となります。
子どもの将来に関わる支出なので、無理に削る必要はありませんが、家計が苦しいのに聖域として見直しの対象から完全に切り離すことは、なるべく避けましょう。
このCASEの家庭の場合、塾と家庭教師をかけ持ちしていたところを、学習習慣の見直しとともに家庭教師のほうをいったんやめることにしました。また習い事も中学生になり本人の意思に任せられる年齢でもあるので、本当に続けるべきかどうかを尋ねてやめました。
家族全員の通信費カットを計画、無事半額に
一方で、子どもも携帯電話を持つようになり、通信費も1人分追加でかかるようになります。このCASEでは格安スマホへの乗り換えやデータ容量プランの見直しなど、家族全員の通信費カットを計画し、無事半額に抑えることができました。また家庭にもよりますが、小遣いやお年玉を多めに渡して、子どもの通信費はそのなかでやりくりさせるのもひとつです。
また、子どもが成長とともに自分の部屋を持つようになると、住居費も増額する傾向があります。とくに都市部の場合はその割合は高まりますが、住み替えが必要かどうか、居室の割り当てを見直すなど一度検討してみましょう。
また40代を超えると持病があったり、保険料が高くなったりと、その後保険に加入するハードルは段々と高くなっていきます。加入時のまま放置せず、保険料削減も見据えて保障内容や期間を一度見直ししてましょう。
CHECK1 節水シャワー、LED電球なども活用
洗濯機を回す回数を減らしたり、節水シャワーを活用したりと使い方の工夫を提案。暖房費は設定温度も意識。
CHECK2 通信費は格安スマホへ
端末代金の支払いが残っている場合は一時的な負担増となりますが、格安スマホへの乗り換えで毎月の支払いを削減。
CHECK3 死亡保障は期間を見直し
保障期間が65歳満期だった定期保険を、子どもが独立するまでの期間に再設定して加入し直しました。
CHECK4 習い事は見直し
音楽教室や水泳、空手や英会話など、「習い事」の種類は多岐にわたる分、本人の意思も尊重して取捨選択を。
CHECK5 美容院費や化粧品も見直し
とくにこだわりもなく近所の美容院に通っていたので、クーポンがあるところなど、工夫して支出削減へ。
CHECK6 新聞代は1社のみに
2社契約していましたが、1社はほとんど読む時間がなかったので解約することを提案しました。