日本人の多くは「日本円」で資産を所有するが…
今回は資産の(特に為替にまつわる)持ち方についてお話しをしたいと思います。
いきなりですが、あなたの資産の何割が円(日本円)資産ですか?
円資産とは、日本円の現金、日本の株、日本にある不動産、相続で引き継ぐであろう日本在住の両親の資産、などが含まれます。
皆さんの多くは以上の資産が円資産ではないでしょうか?
しかしそれは、非常に高いリスクをはらんでいる可能性があります。もしかすると、どんどん資産が減少してしまうかも・・・!?
資産の半分を「米ドル資産」で持つ意義とは?
結論から言うと、資産の半分は「米ドル資産」で持っていただくのが無難です。
よく「円高ドル安」とか、「ドル高円安」とか、テレビなどで聞くと思います。前者は「円の価値が上がって、ドルの価値が下がった」ということですね。
つまりどういうことか。「1ドル=100円」だったのが、120円になったら円高? ちがいますよ! 逆です。80円になったら円高なのです。
円の価値が上がったので、以前は100円で1ドルとイコール、つまり交換できたのが、いまは円の価値が上がったので、80円だけで1ドルと交換できるようになった、ということです。少しややこしいですが、ご理解いただけると思います。
こういう風に、為替というものは価値が上下します。
ということは、多くの円資産を持っている皆さんにとっては「円高」と「円安」、どちらの方がいいのか?
もちろん「円高」ですよね。円高になれば、いままで100万円で海外に行けていたのが、80万円で行けるわけですから。
では、海外に行かなければ、為替は気にしなくてよいってことでしょうか?
いいえ、そんなことありません。例えば、日本の食用自給率は約40%です。つまり、円安になっていくと、世の中の食べ物の60%はどんどん価格が上がっていくということです。これは簡単な例ですが、いま世の中はグローバリゼーションの真っ只中です。食べ物のみならず、資産も世界の中で上下を見ていかないといけない時代になりました。
円高になれば、円で保有する資産は放っておいても価値が上がりますが、逆に円安になっていくと、どんどん目減りしてしまうのです。
[図表]