世界全体が米国経済を中心に回っている
FXの主要3大通貨といわれるのは米ドル、日本円、ユーロです。
米ドルは基軸通貨と呼ばれ、世界全体が米国経済を中心に回っていることもあり、米国の景気に非常に素直に反応します。米国経済がよい方向に向かっていればドル高、悪い方向に向かっていればドル安が基本的な値動きです。そのため、日々、発表される米国の経済指標には世界中の投資家の注目が集まります。また、「有事のドル」という言葉もあるように、戦争やテロ、金融恐慌などが起こると上昇する傾向もあります。
日本円は「避難通貨」「安全通貨」
一方、日本円と日本経済には、円安になると国内が好景気になり、円高になると不景気になる、という関係性があります。米国をはじめ世界経済が好調のときは低金利の日本円を売って高金利通貨に投資する「キャリートレード」という取引が流行し、円安が加速します。逆に世界経済に不透明感が広がり、リスクオフが進むと円高トレンドになる傾向も非常に顕著で、日本円は「避難通貨」「安全通貨」と呼ばれています。
米ドルに次いで世界2位の取引高を誇るユーロは、2016年に決定した英国のEU離脱などEU自体が崩壊危機にあるため、最近は低迷が続いています。ただ、いまだに多くの欧州諸国が使用する世界唯一の共通地域通貨ということもあり、世界通貨の覇権を米国ドルと争っている存在です。そのため、世界経済が好調で投資環境がリスクオンになると値上がりし、逆にリスクオフになって安全志向が強まると値下がりする傾向があります。